転職について

私は転職を経験している。
今は転職=一般的と言われている時代だが、
私の両親の時代は、「終身雇用」「安定」が良いとされてきた時代だったらしい。
実際、父親は高卒で入社した会社に約45年間あまり勤めあげた。(技術職だが)

そんな父を間近でみてきたからこそ、
私もかなりの安定志向だった。
大手かつ金融業界に入れば、決して会社は倒産することはないだろうと。
だからこそ保険会社に就職した。
保険会社で入社して3年間は営業を経験し、3年経ったときに、自分が何を思うのか、その時の自分の勘に従おうと決めて入社した。

そして3年が経ったとき、私は営業という仕事に対して、やりがいを感じていた。
数字を追いかける事についても決して好きではなかったが、月の目標に向かってみんなが頑張っていく、そしてそれが形になる経験をいっぱいさせてもらった。
1年目はほとんど成績を出せなかったが、
2年目の時は初めての壇上個人表彰、
3年目はオフィス全体で全国1位も頂いた。

素直に仕事が好きだった。

ただ、3年目の秋にとある人に言われた一言が
きっかけで、わたしの人生は180度変わることになる。

「その仕事、いつまでやるの?」
「本当は、どうなりたいの?」

と。
なんとなく成長できるかなと始めた営業職。
会社の「人」「雰囲気」に惹かれて
私もこうなりたいと思える先輩にも出会った。
ただ、将来どうなりたいの?何をしたいの?
と聞かれると、なにも答えられなかった。
というより、自分の人生を考える時間と余裕がなかったのだと思う。

あなたの理想の人生は?と聞かれて
「わたしの理想の人生は◯◯です」とはっきり答えられる人は、どれくらいいるだろうか。

ひたすら目の前の仕事をこなす事に必死で、
その先の事を全く考えることがないまま、会社員生活を送ってきた私にとって、自分の人生のゴールはいったいどこなのだろうと考えると、
直面した。

私は結婚願望もあるし、将来的には子どもがほしいとも思っている。
だけれども、今のこの何も世間知らずな状態で
お昼は会社員として働いて、そのまま夜は家で家族のために家事をして、育児をして、という生活が想像できなかった。
もっと自分のために時間を使いたいし、
仕事も金融だけではなく、いろんな仕事をこなしながら、楽しく働く事ができたらなにより幸せだろうと思った。

今思えば、変わりたかったのだと思う。
過去の自分からの脱却。
外回り営業時代の私が第一章だとしたら
第一章はそろそろ完結したいなと思ったときに
偶然出会った人の縁によって、頑張る方向性を
変えたのが、すべてのはじまりだった。

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