育児 ごめんなさいを大人が言わせることの是非

悪いことをした時に「ごめんなさいは?」など、ごめんなさいを言わせようとするのは良くないと言う記事をよくみかけます。
ごめんなさいを言わせるのがダメな理由として挙げられているのは
①謝罪を強要することで、自分は悪いと思っていなくても謝れば済むと誤解する。心からの謝罪ができなくなる。
②悪いことをした側にも事情や言い分があるのだから、頭ごなしに謝罪を強要すべきでない。
③ごめんなさいは促すものではなく自発的にするもの。謝罪の前提にある行動は叱るべきだが、謝罪するかどうかは本人の自由であり、他人が謝らせるものではない
が挙げられるかと思います。

①については、逆を言えば自分は悪くないと思ったのなら謝らなくていい、という発想ですよね。
でも、ケンカやか揉め事って、お互いがどっちも自分が悪くないと思うから発生します。そういう時に、相手を思い遣って頭を下げることもまたコミュニケーションの一つだと思うのです。大人でも、「自分は悪くないから」と言って謝らない人がいますけど、客観的に見るとあなたも悪いだろ、と思えるシチュエーションはたくさんありますし、頭を下げられない人は敵を作り、孤独になり、生きづらそうな人も多いです。
その場では相手が悪いと思っても、頭を下げることで優位に立てる、その余裕から視野が広がり、初めて見えてくる相手の気持ちもあると思うのです。
②については、それはその通りだと思います。ただ、これは謝罪をさせるかの適否以前の問題だと思うので、言い分を聞いた上で、こちらの過失が完全にゼロでない限りは謝らせてもいいのではないかと思いました。
③については、自発的にできるのが理想であり、それは最終目的ではあるのですが、そこに辿り着かせるためには、どんな時に謝らないといけないのか、どうやって謝ったらいいのかを教えないといけないと思うのです。
よって、私は、子どもの心に向き合ってさえいれば、謝罪に導くことは悪いことじゃないんじゃないかなと思っています。

ただし、大人の溜飲を下げるために、謝る必要がないことへの謝罪の強要は良くないと思います。
例えばうっかり水をこぼしたとか、お漏らしをしたとか、失敗したことについて片付ける親の手間に対する謝罪などは、失敗が悪いことと誤認識するおそれがあるので、やめた方がいいと思いました。

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