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静岡ツアーのこと

今年の3/8〜11は静岡ツアーでした。

高速バスや飛行機の一人旅は多くあれど、
まるっと1人で4日間(移動も含めると6日間ほど)の行程を、車で回るのは初めてだったのだと気づいた。
誰かを車に乗せていたり、乗せてもらったりしているのだよな、今までのツアーは。

なので、普段よりも体調も時間も少し気を使う分が増える感覚があったのです。

今回のツアーを4日間組んでくれたAKIさんは
1年半前にはじめての静岡ツアーを組んでくれた時ぶりにお会いした。
『この世界』にギターやワイゼンボーンで参加してくださったこいけじゅんさんのご紹介でした。

2.3月あたりに静岡に行きたいと相談したら
今回の日程を提案してくださったのでした。

いつも3/11のあたりはフランスに留学していた時以外、家族と過ごしたり、福島で音楽イベントで唄わせていただいたりしていた。
去年はラジオにも出していただいたっけ。

今年も家族と過ごしたいなあ、とか
福島で想いを紡ぎたいなあ、とか
そういう気持ちがなかったわけではなくて。

いつも年がら年中旅をしているのは
福島の景色や物語や匂いなんかを唄にして
それを県外の人たちに触れてほしいから。

だから、AKIさんから提案をいただいた時に、3/11に県外に出て演奏をしてきてなかったことが自分の中でふと「あれ、なんでだろ?」となったのです。

心が向いたから、静岡に行くことにしました。

静岡UHU、浜松POPS倶楽部、土肥CRAZYSPOT31、沼津SpeakEZ、AKIさんをはじめ、共演の三林夏子さん、オカリナ長谷川さん、スギタヒロキくん、Lilyさん、チームしめちこちゃんのお二人、BENさん、LotusBloomさん、大変お世話になりました。
会いに来てくださった、出会ってくれたみんな、どうもありがとうございました。

各地で美味しい静岡のご飯が食べられたり、
お酒をいただいたり、温泉につかったり、
今までで一番、静岡を知ることができた日々でした。

唯一以前もお世話になっていた沼津のSpeakEZさんには今回ツアー最終日にお邪魔しました。
3/11ということもあって、すごくいろんな気持ちがあって、どんな風なステージにしようかとずっとずっと考えていた。

先日いわきのdaisukewannagoさんとも、3/11という日には何個も感情があって、全部本当だから、困っちゃうよねって話してました。
ステージが始まるまで、日々のことや、どんな風に生まれた曲なのかとか、いつもよりも話すけど話し過ぎないようにしようとか、色々考えていたのだけど。
歌いはじめて、おやおや、いつもより溢れ落ちてくるぞ、と気づいたのですが、3曲目で「美しいもの」を歌っている時に感極まってしまって自分でびっくりしました。

ただ、こぼれ落ちてしまうものが、
悲観的なものではなくて、日々の中に溶け込んでいるものだった。
3/11という日にこだわりがちだけれど、
特別意識しなくても、あの日から始まった日々のことは、いつでも心の中にあるし、3/11も当たり前の日常だ。
誰かが生まれた日でもある。
それは、どんな災害があった日でも同じこと。

あの日、会場に集まったみんなと心が共鳴したのがすごくわかって、ありがとうがいっぱいでした。
わたしの唄に触れられてよかったと言ってくれた方がいたり、1年半ぶりに沼津で会いに来てくれたお客さんが、長く長く唄い続けてくださいねとお声をかけてくださったのが本当に嬉しくて、それだけで静岡に来てよかったと思いました。

そういえばフランスで過ごしたこの日は、ひたすら大学の広場で唄っていた。
フランス人の男の人が、1ユーロを渡してくれたのだけれど、「今のまま、まっすぐ前を向いて生きていくんだよ」って声をかけてくれたの印象的だったな。
なんだかそのことを思い出しました。

来年どんな風に過ごすかはわからないけれど、今年一年もたくさん旅をして、たくさんわたしの地元のことを知ってもらえるように頑張ろうと思いました。


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