「灰と幻想のグリムガル」感想 #8

先週いよいよと言っていたあれを実行するときが来ました。神官を死なせてしまったハルヒロ達と、仲間を死なせてしまった神官のメリイがそれぞれの思いを胸に、ついにマナトの敵である鎧のゴブリンを倒しにいくのです。

鎧のゴブリンはチェスをたしなむほど、ゴブリン達も人のような生活を送っていました。誰が教えるんでしょうか・・・。ガルガンティアみたいに実は昔人間だったとかいう展開があったら怖いですね。

そして城跡でハルヒロ達はゴブリンと戦います。今まで倒してきたゴブリンとは違い人間との戦いに慣れていてそう簡単には倒れません。苦戦を強いられるもいよいよ鎧のゴブリンを追い詰めとどめを刺そうとしたところに上にいたゴブリンのボーガンがメリイの背中に当たります。挿入歌もこの時小さくなってまさかメリイも!?と思わせるシーンでした。今見ても心臓に悪いですね・・・。最後は鎧のゴブリンも倒し、ボーガンを撃ってきたゴブリンもハルヒロが落としていったダガーを使って対抗してきますが、最後はハルヒロ自らが仕留めます。こうしてマナトの敵を取ったのでした。それにしてもみんな強くなった・・・。

Bパートでハルヒロ達はマナトの墓参りに行きます。思い出話、義勇兵になった事、そしていいパーティになった事を報告します。そして義勇兵の団証も手に入れ、マナトの分も墓に置きます。このシーンでは雪が降っているのですが、それがまた寂しさを演出しています。よく情景描写として悲しい気持ちの時は雨が降るのですが、雨では悲しい気持ちが強すぎると思うので、敵を取った嬉しさよりも、マナトを失った気持ちの方が勝るでしょうから雪の方がここはどこか寂しい気持ちを表すのに適切だと思います。

途中からクレジットも流れる悲しいシーンではありますが、最後にハルヒロとメリイの会話が続きます。会話の中でメリイが昔仲間を3人失った話を他で聞いたことがバレます。メリイも予想はしていたようですが、どこか居たたまれない雰囲気が出ています。最後にいつものようにハルヒロとメリイはまた明日と言って別れます。ハルヒロは上を向いて大きなため息をつきます。それは一区切りついた安堵でもあるかもしれませんが、マナトの敵はとってもマナトを失った、そしてメリイが失った3人の仲間の喪失感も拭えなかったでしょう。やはり喪失感というのがメリイに会ってから今回までのテーマだったのではないかと思います。

失ってから気づかされ、気づいたころにはもう遅くて、それでも前を向いて失った仲間の前で胸を張れるよう頑張る姿は非常に好感が持てる所だと思います。また、失ってから気づくことがあるというのはアニメの話であっても共感が持てる部分でもあるんですよね。そういった壁をどう乗り越えるか、乗り越えた先に何があるのかを見せてくれる、そんなアニメだと思います。

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