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日記:6月9日(木)「河川敷」

毎週土日に近くの河川敷へランニングをしに行っている。先週は日曜日しか行かなかったのだが、この日は妙な人達を見た。

ランニングを終えて疲れたなあと言いながら体を伸ばしていたら、小学1,2年生くらいの男の子と父親が車で河川敷にやってきた。車から降りて河川敷へと入ってくると、その親子はキャッチボールを始めた。別に珍しいことでは無いので自分も気にしていなかったのだが、ふとその親子に目が行った時にある事に気づいた。彼らはボールもグローブも持っていなかったのだ。

子どもがボールを投げる・・・ふりをして父親に向けて腕を振り下ろす。すると父親は空を見ながらグローブを付けていない左手を上に伸ばしてボールをキャッチ・・・したふりをする。そして父親が子どもに向けてボールを投げる・・・ふりをすると、子どもがキャッチする・・・ふりをする・・・といった事を繰り返していた。
彼らは空気、いや虚無のキャッチボールでもしているのだろうかと思ってしまったが、「何をしているんですか」と聞けるわけがなくただただその様子を見る事しか出来なかった。
そして親子は河川敷に着いてから5分もしないうちに、車に乗って帰ってしまった。本当に何だったのか・・・。

更にこの後、車に詳しくないのでどういう車種かもよく分からないが、緑のスポーツカーみたいな車がやってきた。音楽が外まで聴こえる程大きな音量で何か流していて、ズンズンと地面にも振動が伝わるほど響いていた。ユーロビートか何か流しているのだろうかと思っていたら何やら聞き覚えのあるギターソロが流れて来た。
「この曲何だったかな」と思っていたら、その車が近くで止まった。いよいよギターソロが終わるぞと耳を澄ませていると、歌が始まった。

「キラメキラリ~一度リセット♪そしたら私のターン♪」

キラメキラリだった。オタクやないかい!

この日はやたらクセのある人達にエンカウントしてしまった。荒川アンダーザブリッジと競えるほど個性派が揃ったかもしれない。いや、それは言い過ぎか・・・。
来週も行ったら会えるだろうか。キャッチ虚無親子にキラメキラリカー・・・。

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