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あの街に似ている

札幌から北東に300キロ

道内の営業マンは
たった20分の商談のために
平気で片道4,5時間運転をする。

ZOOMがあるこのご時世、効率が悪すぎる。

然していい面も大きく

社内で数字を詰められる一方、
車内でFMラジオを聴くだけという
素晴らしい特権を得られる

だから今日も車に乗る

北見市は遠い。

それでも足を運びたくなるのは
学生時代に住んでいたあの街に
そっくりだから。

道中の景色は変わらない。
だからこれといった記憶もない。
ただ茫々と運転をしている。


上川層雲峡のインターを降りて(すでにここで2.5時間ぐらい運転する)

留辺蘂(るべしべ)の信じられないほど真っ直ぐな
39号線を抜けるとラルズマートがある。

留辺蘂 39号線
道幅が広く山も遠くにある。
時折、進んでいるのか分からなくなる
北海道の雄 ラルズマート
当然、駐車場は広い。

ここで78円のクラフトボスを買う。

運転の疲れと、この留辺蘂の空気が、
よりコーヒーを美味しくさせている気がする

さらに1時間ほど車を走らせると北見に入る。

札幌を昼過ぎに出て
なんだかんだで着くのは夕方〜夜。
溜まったメールには両目をつぶり、
ホテルにPCを置いていく。

6月だが、ウルトラライトダウンを羽織って
街へと繰り出す。

6月にもかかわらず気温は6℃
7月は7℃だったりして



一昔前であれば
たくさんの人で賑わっていたであろう
そんな雰囲気が残る。


このアーケードが、開かずのシャッターが、
あの街を思い出させる。

居酒屋ひしめくアーケード下
すでにシャッターが閉まってるところもちらほら 
きっと昔は素敵な出会いがここであったのだろう



ここ北見は群馬県桐生市の駅前通りに瓜二つ。

私の青春時代のすべてが桐生市に詰まっている。


そういえば
お酒の飲み方を覚えたのも桐生だった。


友人とは明くるまで女の話をして、
単位や研究室配属のことで
頭を悩ませたのもその街だ


だからこの街(北見)でいろんなことについて思いを巡らせている。


是が非でも旧友をここに招待して宴をしたいものだ。

だれもいない駅前の通り
場末の酒場が並ぶ


ふと思うのは
地方の2番手、3番手の街が私にとって
居心地がいいということ。


札幌から北見へ300キロ、釣果はなくとも
またここに来る。

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