ダウントンアビーイディオム拾い⑤
映画を2作とも観てしまったので、懐かしのSeries1 Episode1を再視聴。
Pass somebodey over for 職=(人)を(職)の候補に入れない
I can't believe I've been passed over for Long John Silver.
(Long John Silverの候補に入れなかったなんて信じられない。
字幕では、”よそ者に出し抜かれたなんて信じられない”)
こういうphrasal verb苦手。ぱっと当てはまる日本語が無いもんね。通常受け身で使うそうなので、"I've been passed over for that job."その仕事の候補に入れなかった、として覚えるか。
そして"Long Long John Silver"も全然ピンとこないんだけど、「宝島」に出てくる悪役海賊の名前らしいですね。なんでここでその名前が???
in its entirety=as a whole 全体的に、完全に
The entail must be smashed in its entirety.
(限嗣相続は完全に廃止されなければならないわ)
entailはここでは名詞で、限嗣相続(すべての財産や称号を一人の相続人にのみ相続すること。財産が分割されて散らばるのを防ぐことができる)。
初見のときは、物語において超重要単語であるentailも分からなければ限嗣相続も分からなかったので、詰みました。
要は、ダウントンアビーの物語の始まりはこのentail制度から。
伯爵には娘しかいないから、限嗣相続制度にのっとった一番近い男性親族であるパトリックと自分の長女Maryを結婚させることで話はついていたのに、そのパトリックがタイタニック事故で突然亡くなってしまい。次の一番近い男性の相続人といえば3rd cousinであり、現在はget rid ofされた家系の、どこの馬の骨とも知れない男になりそうで(弁護士が調べて初めて素性が分かったほど縁がない)、その男に「奥さんが持ってきた多額の持参金も爵位も不動産も使用人も何もかもが相続されてしまうからどうにかしないと!」ということなんですね~。で、そのやってきたthe 3rd cousinがなんとめちゃくちゃイケメンで(でも中流階級の現実主義者で、身分の差は歴然)、周りは「コイツとMaryを結婚させれば一件落着だけどコイツでいいのか」と悶々としたり、「いやいやこの二人を結婚させるしかない」などと画策するわけですが、当のMaryとイケメンはどうにも折り合いが悪く…………と進んでいきます。こう書くと王道ストーリーやな。
ちなみに、このentirety /ɪnˈtaɪərəti/のマギースミスの発音というか緩急が素晴らしく、この単語だけ100回リピートしたい。
lock, stock and barrel=一切合切
I didn't run Downton for 30 years to see it go lock, stock and barrel to a stranger from God knows where!
(どこの誰かも分からないやつに一切合切行ってしまうのを見るために30年間ダウントンを運営してきたわけではないわ!)
く~~~~~、たまらないですねこの台詞。
lock(鍵かけて)、stock(溜められて)、barrel(樽詰めされて)、みたいな元のイメージなのかしら。これもマギースミスの素晴らしいイギリス英語でご堪能ください。
see O 動詞の原形 で、"Oが~するのを見る"だね。
知覚動詞は受動態にするとbe seen to doでto 不定詞になるんだよね。
tongue-tied=(形容詞)緊張で口ごもる
If you find yourself tongue-tied in the presence of his lordship, I can only assure you that his manner and grace will soon help you to perform your duties to the best of your ability.
(もしご主人さまの前で緊張してしまったとしても、ご主人さまの気品が君が職務でベストを尽くすことを手助けしてくれると保証するよ)
回りくどい!!!!!
回りくどいねん!!!!!!
「緊張するだろうけど大丈夫だよ」くらいでええやろ!!!!!!
転職初日でこんな英語に直面したらhis lordshipのin the presenceにたどり着く前にhand in my noticeします。
ダウントンアビーはイディオムの海。
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