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9月入学に賛成・反対するキャンペーン

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、小中高や大学の休校が続いている状況を受け、9月を学校年度の開始月とすることが検討され始めました。4月29日には全国知事会でも議題となり、安倍首相もその可能性を検討することを表明し、賛否の声が上がっています。Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)上でも、9月入学に賛成・反対を表明する両方の立場からキャンペーンが立ち上がり、それぞれが賛同を伸ばしています。

9月入学に賛成するキャンペーン

4月19日に立ち上がった「Spring Once Again 〜日本全ての学校の入学時期を4月から9月へ!〜」は萩生田文部科学相に宛てられたもので、賛同数は2万に上ろうとしています。発信者である大阪市の高校生は、9月入学を導入することで得られる利点として、全国一律で8月まで休校とすることで教育の機会が平等になること、入試に伴う混乱を混乱を減らせること、海外留学がしやすくなること、青春を取り返せることの4つを挙げています。

キャンペーン_·_文部科学省__Spring_Once_Again_〜日本全ての学校の入学時期を4月から9月へ!〜_·_Change_org

発信者の西野桃加さんと中尾微々さんは、

ただでさえ混乱している世の中、このような大きな決断は不可能に等しいかもしれません。様々な現実的な問題が生じるのも承知しています。ですが、私たち学生が声を上げることにより、少しでも良い方向に物事が進めばと思っています。

と述べています。
他にも「全国一斉に年度の開始を9月に(賛同数2,680)」や「小中高大すべて9月入学に変更へ(賛同数261)」「学校年度を9月始業にする〜子どもたちを『コロナ世代』と呼ばせないために(賛同数132)」などのキャンペーンが9月入学への賛成を訴えています。

9月入学に反対するキャンペーン

4月28日に立ち上がった「コロナウイルス休校延期による、9月入学反対の署名」は文部科学省に宛てられたキャンペーンで、960人の賛同が集まっています。9月入学に反対する理由として、急に受験時期が変更となることへの不安、教育制度変更に伴う労力、9月以降もコロナウイルスが収束しない可能性、半年分の学費の負担の4点を挙げています。

キャンペーン_·_文部科学省__コロナウイルス休校延期による、9月入学反対の署名_·_Change_org

発信者のたん たんさんは、

これは反対する人もたくさんいるというのと、反対の意見も持つものから見たデメリットを世間に知ってもらい、両方の意見を踏まえ検討してもらうための署名です。賛成している方と争うために作ったものでもありません。

と述べています。

政府による緊急事態宣言のさらなる延長が見込まれる中、9月入学の是非を巡る議論はさらなる激化が見込まれます。制度変更により最も影響を受ける人たちの意見が、決定権を持つ人々に届き、十分な議論がされるかどうかが注目されます。