お母さんは派手な女の人だった。 お米を炊くより可愛いピンクのリップを塗って、 学校の書類を見るより華やかなアイメイクを決め込む人だった 畳に少しだけ溢れた香水が変色してささくれになっていたけど、お母さんはあまり気にしていなかった 地味な部屋に綺麗で可愛いお母さんはとても似合わなかった、でも鏡に映る自分を見るお母さんはとても楽しそうだった お母さんが楽しそうで私も嬉しい、 でも私はお母さんを楽しませる術をあまり知らない、 先月連れてきた人と違う男の人と3人で夕ご飯を食