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村上春樹と邦楽

村上春樹のラジオ番組をいつも楽しく聞いています。

第13回村上ラジオの「言語交換ソングス」の回は特に興味深かったです。なぜなら邦楽がたくさん紹介されたからです。

村上作品に洋楽やジャズ、クラシックは頻繁に登場しますが、邦楽はあまり出てきません。

また、ご本人もエッセイなどで「邦楽は新鮮さを感じないからあまり聞かない」というような趣旨の発言をされていました。

ですから、村上春樹は日本の音楽とは結構距離を置いているのかな、と勝手に推察していました。

10年くらい前にスガシカオのことを褒めていたので、へえ、邦楽を認めるなんて珍しいなあくらいに思っていました。

ところがどっこい、今回のラジオでは企画の趣旨もあって、邦楽をガンガン紹介してくれたのです。

番組で流れたのは、桑田佳祐、山下達郎、真心ブラザーズ、綾戸智恵、王様、坂本九、そして童謡「證誠寺」。

おお、村上春樹、めっちゃ邦楽聞いてるじゃん。ていうか、邦楽について詳しくて色んなことをよく知っています。

音楽好きの春樹さん、きっとたくさんの音楽を聞いてきて、その中で物語のその場面にぴったり合った曲を選んできただけで、別に邦楽に偏見があるわけではないと知り、邦楽好きの僕としては、嬉しく思いました。

春樹さんには、僕の好きなグリムスパンキーと山根万理奈をぜひ聴いて感想を言ってほしいです。

村上ラジオは、放送後1週間くらいはRadikoで聞けるし、公式ホームページでは、過去のアーカイブスをテキストで読むことができます。

次回の放送はステイホームスペシャルと題して、5月22日(金)22時からパート1、23時からパート2が放送されます。約2時間の放送でとても豪華です。

5月17日まで番組ホームページでメッセージの受付もしています。村上春樹がラジオでリスナーのメッセージに反応してくれるなんて、まるで彼のデビュー作「風の歌を聴け」のDJみたいです。

作中のDJみたいに「僕は君たちが好きだ」なんて言ってくれたら心震えちゃいます。まあ春樹さんそういうの恥ずかしいからやらなそうだけど。

5月22日の放送楽しみです。皆さん、良かったら一緒に聴きましょう。

ちゃお。