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先生あのね、2getherを観て


先生あのね、
わたしは元気です。自然体で一所懸命で自由でありたい毎日です。


GWも最終日。土曜日にスーパーに買い物に行ったきり、あとは自宅にて籠城ライフ。引きこもりもそこそこ忙しく、溜め込んだコンテンツ消費に精が出る日々です。
そんなここ数日のうちにやったこと、感じたこと、考えたことをチマチマとメモしてあったので、GW総括の日記代わりに書き留めて連休最終日を飾ることにしました。


先生も既にTLでご覧になったかもしれませんが、タイのドラマシリーズが今勢い付いているようです。今日はわたしも先月から視聴しております、「2gether」の話をしますね

参考までに上記、公式トレーラーです。

超さっくりとあらすじを書きます、

かわいい女の子との出会いに胸躍らせる大学新入生Tineだったが、女の子とお近付きになるどころか、Greenという男の子からの猛アタックに困り果てていた。友人たちに助言をもらい「学校イチのイケメン・Sarawatに彼氏のふりをしてもらおう作戦」が始動するーー!!

こんなかんじ。
なるべく簡素に書いたので詳細は本編で確認してほしいところ。先生、今から視聴開始すれば最終回までに最新話に追いつけるはずですから。

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今作を選んだきっかけはいくつかありますが、なにより動画サムネイルがどれも彩度明るく、夏芝のような緑と青が印象に残る爽やかさに惹かれました。主演2人のビジュアルも初々しく清涼で、ここしばらく望まぬ引きこもりを続けているので、わたしはとにかく目耳から摂取できる「爽やか」を求めていたんでしょう。

Youtubeで公式配信されているのもとっつきやすくていいですね。2020年5月5日現在11話が放送・配信済みです。本国配信から2,3日ほど後に日本語字幕がつきます。これ、毎回ファンクラブ有志による字幕提出が行われているのだと聞いて頭を床にこすりつける心持ちです。ありがたいことです。先生、わたしの現在の語学力は先生の覚えているとおりですので。前進するどころか後退ぎみです。

実際作品を見てみればわかっていただけるかと思いますが、ストーリーテンポが実に軽やかで、登場人物はみなかわいらしく愛着が持てます。わたしが求めた爽やかさも見当に相違なく、外出自粛中のつまらない自宅に画面内の清涼感が滲みます。
今ここがタイランド。

思えば、学園ラブコメドラマに触れるのは久しぶりかもしれません。主人公周辺の同時多発やおいをつまみながら、ストーリー中心部の2人が少しずつ距離を縮めていくのを見守るのが楽しいです。

また、出演キャストが見せてくれる豊かな感情表現、ライトなストーリー運び、所々に見えるタイの生活文化、ファッション……どれをとってもキャッチーで、興味関心をひく要素は多々あります。


「望まぬ相手からの猛アタックに困っているので誰かに恋人のふりをして諦めてもらおう」なんてどこかで10回くらい見た設定ですけれど、それがこんなにもわたしたちを夢中にさせているんですから、「2gether」にはこれまでとは違う目新しい魅力があるのだと思います。

Tineは自称「シック」な男の子、アタックしてくるGreenも男の子で、偽恋人を頼み込むSarawatも男の子です。しかしこのシリーズに「男同士」の「お決まりフレーズ」が登場する頻度はそう多くありません。

ええ、先生、勿論、様々なフィクションの中で「同性同士だからこそ」の葛藤が描かれがちなのは、現実問題としてセクシャルマイノリティの権利保障が未だ完全でないからですよね。
とはいえ、同性同士の恋愛の物語にて、毎回毎回「同性同士であること」が恋愛の障壁として描かれるばかりだと辟易することだってありますとも。

だって異性間恋愛で相手の性別が障壁となることはまずないでしょう。男と女がいて、恋が始まれば、お互いが異性であること以外の困難がドラマを動かす材料となります。
ところがこれが同性間恋愛の話になるとそうでないことが多いです。

2人以上が登場し人間関係が動いていく中で「同性」であること、「異性」であることはそう重要ではないです。少なくともそこに友情を描くとき「同性同士」であることに焦点は当たらない。
それが恋愛となった途端性別にスポットライトが当たる。

自分以外の人間と親しくするとき、課題となるのは相手の性別ではなく、相手の価値観や生活、感情やコミュニケーションではないですか。家族も友人も同僚も、女同士だろうが男同士だろうが男女だろうがそのどれに当てはまらなくとも、結局は自分が相手を慮り相手が自分を慮ってくれることで交友を深めていける。

異性同士、同性同士であることを乗り越えたすぐそこにゴールがあるわけでなく、付き合いを続ける限り相手がいて自分がいる。

「同性同士」を壁にすることで他を描く余地がなくなってしまうのはなんだか少し勿体ないことです。同性愛を「禁断」として描き続けることが同性愛を「禁断」の枠に縛り続ける要因のひとつになってやしないかと、その「特別扱い」が「異質扱い」になってやしないかと、ずいぶん前から考えています。ええ、繰り返しになりますが、現実に問題が山積みなのはわかっております。

けれどもう2020年、ここから構築されていく人間関係にいずれ定型はなくなっていく、そうであればいいと願っています。

フィクションは現実に則すべきか?すべて現実を描くばかりであればわたしには苦しいです。フィクションに救われる者がいます。フィクションが現実を引き寄せることだってあるでしょう。今日だってつい期待してしまう。


わたしはただ「好きあう者同士」の物語を求めています。みんな当たり前の顔をして恋をしていい。自分が何で相手が何でも、当たり前の顔で恋をしたい。恋をしなくたっていい。当たり前の顔で恋をしないでいたい。


2getherには現実にほど近い理想がある。そう思いました。こうあればいいのに、こうなればいいのに、そう思うものが描かれています。
Tineに熱烈な愛を叫ぶGreenを誰も笑わない。Sarawatを彼氏にすると息巻くTineは真剣で、Tineの友人たちはたまにちゃらけるけれどTineを本当に応援し手助けしてくれる。
2getherではみんなが自然体で恋愛をしています。一所懸命な青春が眩しく微笑ましく、いつの間にかわたしたち視聴者も一所懸命に彼らの関係が揺れ動くさまを見守っています。彼らの優しさに希望を見て、きっとハッピーエンドがあると信じて、残り2話をわたしは楽しみに待っています。

フィクションがノンフィクションになる日がやがて来るでしょう。そのときに、2getherがありふれた恋物語のひとつになればいい。

過去の名作映画やヒット作、昔に観てたしかに好きだった作品でも、今改めて観たとき、喉につかえることが少なからずあります。あの頃なんとも思わなかったせりふが、今のわたしには悲しく刺さることがあります。
それは寂しいけれど、むなしいことでは決してないです。価値観は常にアップデートされる。
先生、わたしはあの頃よりもっと誰かに優しくあれる。
2getherは今のわたしに優しい。そしてそれはきっとこの先も。


他にもいいなあと思う点を覚え書いておきますね。まだまだジャンル新参者なので、タイのエンタメに新鮮さを感じて感心したり驚いたりする毎日です。
いいなあとは別にやだなあと思う点も勿論あるにはあるんですが、その話はまた後日に。

さて、タイの所謂「BLドラマシリーズ」が今勢いよく波に乗っているのはなんとなく感じるのですが、公式が主演2人をセットで押し出している姿勢がわかりやすくて嬉しいです。2人でスポンサー宣伝したり雑誌やテレビなどのメディア活動をしたりしてくれるので、作品の外でも俳優が動くところを見られます。IGライブやYoutube配信など、主演俳優たちが仲良さそうにしているとついグッ…ときますし、本人の言葉で作品について、自役について、相手役について語るところを見るとシーンの裏側が知れて楽しいです。
好きなシーンを教えてくれるのも作品への愛しさが増します。作品を一歩出たところでも、俳優がファンにいろんな姿を見せてくれる。

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わたしが配信分に追いつけているのは2getherだけですが、他にSOTUSを視聴中です。友人曰く8話まで一気に行けとのことだったので5話まではだいぶ視聴努力しましたが、序盤のハラスメント描写に心を折られかけて泣く泣く一度離脱しました。
先生もいかがですか??誰かと一緒に視聴できればダメージ少ない気がします。わたしはというと、Youtubeで主演2人、KristくんとSingtoくんが楽しそうに料理する姿を見てちょっと心癒されたので6話以降に駒を進めることができました。
どんな作品も、本編がつらいときはYoutubeに行けば俳優の笑顔を見られるので、苦と楽のバランスをとることができます。修行の話をしてるんじゃあないですよ。SOTUSの話をしています。


SOTUS完走できたらThernTypeを観ようと思っていたので、MewさんとGulfくんについてばっちり予習済みなのですけれど、現在ThernTypeはなんと日本ジオブロックされていて観られないとのこと。泣きました。こんな仕打ちってないでしょう。予習によって高まりすぎたMewGulfへの期待値はわたしの中でまだ燻っています。火種が消えないうちに燃料投下頼みます。

公式さん、もしかして宣伝運営がへたくそですか。応援しています。財布を握りしめて待っています。



先生あのね、16歳のわたしに見せてあげたかった未来がもうそこまで来ているのかも。ぜひ2getherを見て、タイの風を感じてみてください。

新しい希望のにおいがするはずなので。



#先生あのね #日記 #2getherTheSeries #タイBLドラマ

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