見出し画像

【ドローン体験記 #13】インストラクター6日目

 6日目は40代の男性。長野県から遠路はるばる東京のスクールまでお越しいただきました。なぜこのスクールを選んでいただいたのか,お伺いすると長野県にはDPA(ドローン操縦士協会)のスクールがなく,一番近いところが東京だったからということでした。また,なぜDPAのスクールを選んだのかお伺いすると,実技を重視していて操縦技術が確実に身につくと思ったからとのこと。私も同じような考え方で,遠方から今のスクールに通っていたので,とても共感できました。
 12月から航空法が改正されドローン操縦士の資格が国家資格になりますが,国家資格化されると教習のしかたや試験方法が統一化されます。統一化されるということは,どのスクールに行っても大体同じような講習内容で,同じ試験が課されるということなので,受講者にとってはどこのスクールに行こうか悩む必要がなくなり,スクール選びが容易になりますが,スクールにとっては差別化が難しくなることになります。差別化の要因を考えてみましたが,国家資格の合格率と料金,知名度くらいでしょう。そうなってしまうとスクールにとっては,新しい技術やサービスの開発に対するモチベーションが下がってしまいます。
 ではこの先,スクールの技術やサービスの進歩が無くなってしまうのかというと,そうではないと考えます。ここからは想定ですが,この先1~2年くらいは,国家資格の取得ブーム?になり,とりあえずこれまで民間資格を取得していた人や,仕事で必要な人が,国家資格を取得するためにスクールに通い,スクールはその対応に追われるでしょう。その後,国家資格を取得した人や,それを見ている周りの人たちが、国家資格を取得しただけでは仕事にならないのを目の当たりにして,仕事に活かせる技術・知識の必要性に気づき,スクールにそれを求めるようになります。スクールは,国家資格ブームのひと段落により,それらを提供しないと生き残れない状況になり,国家資格取得のためのコース以外のコースで差別化する必要が生じると考えます。
 その時は,当然現状と同じように我々インストラクターにも高いレベルの技術や知識レベルが求めら,それが差別化の一要因になるでしょう。ですので,国家資格化の有無に関係なく,これからも精進していかなければと改めて感じました,というお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?