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【日刊ドローン情報 No.120】全国で急増中!ドローンを使ってナラ枯れから守るJDRONEの森林調査

 この森林調査では,ドローンを使ってマルチスペクトル画像から,ナラ枯れしている樹木を特定し,オルソ画像と地理情報システム(GIS)によりその場所を特定しています。
 マルチスペクトル画像は,植物が赤色の可視光を吸収し,近赤外領域の波長の光を反射するという特性を利用し,葉の量や色などを特定して枯れている樹木を特定できます。これは,田畑での米や野菜の生育状況の把握などにも利用されています。
 またオルソ画像とは,通常上空から写真を撮影するとカメラのレンズの関係でレンズの周辺部に歪みが発生しますが,複数枚の真上からとった写真を合成することで,歪みの無い1つの画像を作成するものです。オルソ画像を作成するためには,撮影範囲において等間隔に多数の写真を撮影する必要があり,それをsmfソフトと呼ばれる画像を合成するための専用ソフトで処理する必要があります。
 ドローンでの課題解決においては,この森林調査のように,問題を解決するにはどのような方法で調査をすればよいか,それを行ったうえでどのような対策を行えばよいか,というところまでワンストップで提案できれば依頼者の負担が軽減できますし,そのためにはマルチスペクトル画像やオルソ画像の扱い,sfmソフトの扱い,測量の知識など幅広い知識を有している必要があります。
 ドローンの社会実装にあたっては,まずは安全に飛行させる技術が大事になりますが,さらに価値を生むためには,裾野の広い周辺技術を使いこなせる人を育てることが重要になるでしょう。

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