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【日刊ドローン情報 No.98】イオン推進の静音ドローンが、生活圏などへ活躍の場を広げる

 マサチューセッツ工科大学でジェットもプロペラもないイオン推進技術を用いた飛行機の開発に向けて,研究が進められていますが(日刊ドローン情報 No.42参照),Undefined Technologiesはイオン推進を用いたドローンのテスト飛行を行ったということです。飛行時間が5倍に伸びたということですが,なんといっても大きなメリットの1つは静音性でしょう。
 ドローンが前提の社会を構築するうえで,ドローンが発する騒音の対策は必須課題ですが,今回のテスト飛行では85dB以下を達成したということで,従来のドローンに比べると騒音レベルが大きく低減していると言えます。ですが,85dBだと車が付近を通過するくらいの音になるため,街中を飛び交うと考えると,まだ許容範囲とは言えません。
 今後,開発を進める中で改良を重ね70dB以下の騒音レベルを達成するのも時間の問題でしょう。上記のマサチューセッツ工科大学研究チームのスティーブン・バレット准教授は,「10年以内に固定翼タイプの実用目的を担えるドローンを実現できると考えている。私が楽観的なのかもしれないけどね。」とコメントしていましたが,10年以内どころではなく静かなドローンが飛び回る世の中はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

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