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【日刊ドローン情報 No.142】Liberaware、北越コーポレーション新潟工場にて、ドローン点検サービス実施

  No.112で紹介したLiberawareが,屋内設備点検用小型ドローン「IBIS(アイビス)」を用いて,新潟県の工場で点検サービスを開始しました。点検の内容は,停止中のボイラーの排気ダクト内の点検ということで,従来は足場等を設置して2か月要していた点検作業を2日間に短縮できたとのこと。おそらく従来工法であれば,最初と最後の2週間は足場の設置・解体作業に要し,残りの1か月間で人による目視の点検やフィルタ清掃,ファンの動作確認などを行っていたと考えられますので,少なくとも足場設置・解体に要していた1か月分の費用は削減されるでしょう。
 小型ドローンによる屋内点検は,航空法の規制を受けない,天候に左右されない,などドローンを飛ばすうえでの大きな制約がなく,準備・計画が容易であるという特徴があります。また,建設から一度も点検したことがない場所というのは,建物に多く存在していると考えられるため,今後多くの需要が見込める可能性があります。
 一方で,昨日の記事でも記載したように,小型ならではの操縦の難しさがあるので,それなりの操縦技術がある人が操縦する必要があるでしょう。また,基本的に狭く,暗い場所を点検することになるため,飛行不能になった際の対応の難しさはあるでしょう。実際の点検現場において運用されているため,そのような場合の対処方法も決まっていると思われますが,その対応可否によって適用できる設備とそうでないものがある可能性があります。
 今後の技術開発により,運用制約がどんどん無くなることで,私たちの生活に潜む見えないリスクがどんどん可視化され,より安全に暮らせる社会が実現されるとよいですね。

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