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【日刊ドローン情報 No.168】ドローンで変電所を巡回点検 中国湖北省武漢市

 面白い動画を見つけたのでつい見てしまいました。中国では,既に変電所の巡視にドローンが使われているようですが,日本の変電所では,まだ実運用されているところはありません。変電所におけるドローン適用の難しさは,安全性,費用対効果,法規制にあります。
 まず安全性について。変電所は当然,高い電圧を扱います。電圧が高ければ高いほど,直接触れなくても感電や電気事故になるリスクがありますが,ドローンが充電部に接近することで,停電を引き起こす可能性があるため,ドローンの導入においては,いかにドローンを充電部に近づけないか,ということの検証を入念に行います。
 2つ目の費用対効果については,現状,まだドローンポートや運航管理システムの価格が高価なため,規模の大きな変電所じゃないと費用対効果が得られないでしょう。
 3つ目の法規制については,ドローンの法規制というよりも,電気事業法で規制されている電気保安の在り方として,ドローンやカメラによる巡視が認められるか否か,という点です。現状は,まだドローンやカメラによる巡視を認めるという法的根拠も事例もありませんが,経済産業省もスマート保安に関する取り組みを推進しているため,そう遠くない将来認められるでしょう。
 経験上,巡視点検で異常が発見されることは,ほとんどなく,過去の試算ではその発見確率は1%以下でした。しかもそのほとんどは,「ランプ切れ」のような軽易なもので,重大な異常はめったに発見されません。今では,カメラ画像でも設備の状態が充分に見れますし,サーモカメラ搭載のものであれば過熱も発見できるなど,人間の目以上の役割を果たすことができます。
 ドローン活用が進んで,導入費用の低減や法規制が緩和されることで,変電所の巡視にもドローンが適用しやすくなるでしょう。そうなれば,人間はもっと創造的な仕事に取り組めるようになりますね。

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