数秘術とは

数秘術について記述していきますシリーズ。
これは自分の覚書であり、誰かが自分を見つける一助となれれば幸いです。
なお、内容には基本的な知識と私自身の解釈が混じります。

今回は数秘術の基本的な部分のお話です。

数秘術の成立ち･歴史

数秘術の起源は、紀元前古代ローマまで遡ります。
その祖は三平方の定理で有名なピタゴラス。ピタゴラスは若い時期に世界を旅し当時の数学の技術を身につけ、のちにピタゴラス教団というものを立ち上げます。彼らは数の神秘を研究する集団でした。
それが今日まで数学として発展したり、数秘術として発展したりしてきたのです。

ピタゴラスが知りたかったもの

ピタゴラスは若くして数学に関する様々な学びを習得すべく、東はインドまで旅をしたと言われています。また、当時の宗教にも通じ、スピチュアル的な感覚も持っていました。
そうして身につけた知識で人を集め、教団を作りました。教団では世界の理を数学により解明しようという研究が行われました。当時はまだ物質的なものと精神的なものが違う性質であるという概念がなかった時代。今でさえ、地球から太陽までの距離であるとか、私たちの世界はどの位の大きさであるとかが数字として割り出されていますが、どうしてこの世界は私たちは存在するのか、こういった漠然とした疑問の答えをも出そうとしていたのです。

ピタゴラスは数学者なのか？宗教家なのか？哲学者なのか？

これは現在の定義では計れない部分があるのかなと思います。各分野が細分化されるには長い歴史を経てきたから。でも、その根本を辿れば自分はどうして存在するのか、という部分にたどり着きます。数学も考古学も語学の一部もそうでしょう。結局は自分達はなぜ存在するのか？また、よりよく生きるにはどうしたら良いか？ということを知るために発達してきました。ピタゴラスが生きていた時代は神話と考古学が混同されていた時代。ピタゴラスが各地の神話や学問に触れたのは、現状の思想に少なくとも疑問を持っていたからではないでしょうか？
実はピタゴラスは若い時は革命家でした。友人と共に当時の政権に反旗を翻し革命を成し得ました。より良い生き方のために起こした革命でしたが、その友人は結局は元の政権と同じように腐敗していってしまったのです。そういったことを目の当たりにしたピタゴラスの気持ちを考えると、彼が何を求め世界の知識や思想を集めに旅に出ていったのかが理解できるような気がします。
哲学というものは時代が大きく変わる時に台頭するという側面があります。ピタゴラスが宗教・数学を含めた哲学を追求したのは人々によりよく生きる術を伝えたかったからではないでしょうか。

現在の数秘術

このピタゴラスが残した、数字で精神的神秘的な面を捉えようとする考えが現代まで発展したのが数秘術です。途中よりユダヤ教の考えと混じりあったのがカバラ数秘術であり、タロットカードの派生元の一説であるとも言われています。

ピタゴラス教団のシンボルであったテトラクテュスという幾何学図がありますが、それが生命の樹の由来となりカバラやタロットに発展したのでは？と言われています。ユダヤ人の迫害の歴史の側面として、ユダヤの人たちに数の知識の発展を促しました。表立っては金融経済的な発展、同時に神秘的な面での発展もありました。前章で取り上げた近代スピリチュアルの考えは反物質世界、同時に反宗教的でもあったためユダヤ教由来の数秘術ではなく純粋なピタゴラス派の数秘術を急激に発展させました。それは心理学などとも親和性があったため、最近ではピタゴラス派も主流となってきてます。

私が考える数秘術

では数秘術とはどういったエッセンスにより成り立っているのか。
前章で数字をエネルギーと捉えると理解しやすい、ということを記述しました。
1～9(あるいは10)の1桁となる数にはそれぞれ異なったエネルギー(性質)があり、さらにアルファベットは数に置き換えられるので名前があるものは全て数秘術でエネルギー解説が出来るということ。
性質をエネルギーと表現しているのは私の考えで、数秘術では数には個性や性質があるとなっています。性質、というよりもっと混ざり合う感じぼんやりして実体のないイメージを持っているため、私はエネルギーと呼んでいます。
こうして見るとピタゴラスとはなんの関係もないように思えますが、数秘術も世界を数に置き換えることで、そのエネルギーを理解しようとする、という点ではピタゴラスのやりたかったことに通じているのでは？と思います。

数秘術の目的

その数の要素にはマイナス面とプラス面があり（東洋で言う陰陽）どちらにも偏らず数の中心にいる時、そのエネルギーが最大限発揮されるという考えが根本にあります。
例えば、その人が持つ思考の癖などを数秘術で説明するとき、心理学で言う認知の偏りがマイナスやプラスとして説明出来、その人の持つ思考癖を理解調整することで数の持つエネルギーを発揮しやすいようにする、ということが数秘術によって行えます。
しつこいうようですが、スピリチュアルで言うと結局は自分と向き合わないと世界は変えられない、と言うことです。裏を返せば、自分の数のエネルギーが引き寄せるものを選ぶことが出来るようになる、と言うことだと私は考えています。