出来ることをできるだけ
こんにちは、メルヘンコーヒーです
更新が遅くなってしまってすっかり新潟は秋
朝晩が肌寒く、今日はお休みを利用して衣替えをしています。
周りの言葉から自分の考えを振り返ってみた
さて、私達は「小麦・卵・乳・ナッツ・砂糖不使用のホットケーキミックス」を製作・販売しています。
これは自分たちの子供と私達の周りの友人家族のアレルギーがきっかけなのですが。アレルギーひとつとっても世間の考え方はたくさんありますね。
・今(小さな時期)だけだから、食べられない食材はたべなきゃいい
・親が頑張ったって子供は覚えてないんだからあんまり意味ない
・痒くなるだけ、湿疹でるだけ。だから家族と同じものを食べさせる
これは実際に私が言われた言葉たち。
一般の親御さんや医師からも言われたことがあります。
まとめて書くとちょっと尖った印象になりますが、多かれ少なかれこれに近い考えの方も多くいらっしゃると思います。
それ自体が「悪い」なんて私には決められない。だって物事は一面だけじゃないからね。
・今だけだから食べなきゃいい…そうそう、無理して食べさせるより、成長した時に美味しい!って思えるきっかけがあるかもしれない
・覚えてないんだから意味ない…わかります。頑張っている親御さんだからこそ、その寂しさあるよね。成長した時に「あんなことあったんだよー」って笑い合える日がくるから、今はお互いが笑顔になれる方法をチョイスできているってこと
・痒くなるだけだから…確かにお医者さんでも「食べてみて経験で量を決めればいいこと」って考えの方がいらっしゃるからこれも一つの方法。近くで一緒に食べられるからお子さんが何かあったときに親御さんにちゃんとお話しできる関係なんだろうな
え?
つまりどっち?
って思いました?
そうなんです。私には「どっちがいい」なんてのはないんです。
危険がない、安全な食生活であればどの親御さんも愛情があって、食卓がある。だからどっちがどうではないんです。
では…低アレルゲンのおやつを作る理由は?
そうですね。これは私達家族に沿った話ですが、
4人の子供のうち2人が割としっかりとしたアレルギー反応が出る子でした。
今は15歳を過ぎ自分の体の調子が悪ければ異変を感じて言葉にすることができる年齢。これは親が信頼して彼らに彼らの体を任せる、委ねることができ、近い将来完全に大人として自立する練習となっている、と思っています。
でも小さな頃は違いました
母乳で背中に湿疹が出来たり(私が何気なく食べていた卵が原因でした)、膝や踵裏がカサカサしてアトピーになる。
自分がこんな体に生んでしまったばかりに子供に辛い想いをさせているのかと自暴自棄になることもありました。
そして誕生日ケーキ。みんなで囲みたくて用意しても、一口食べて終了。これは食べられるようになっても、小さな頃に口にしなかったから進んで食べないようです(これも彼らの自由なので強制はもちろんしませんが)
食べなさい、とも
食べてほしい、とも違うけど
…なんか…寂しいのよね
それと4人兄弟や6人家族で、一人または二人食べられないってのもなんかちょっと寂しい?みたいな
でもこれも結局は「こんな体に…(以下同文)」な後ろめたさというか、罪悪感みたいなものからのイメージが私にあるからかもしれません。
飲食店や自営業のいいところは
自分の価値観や大切にしていることを形に出来た際、商品やサービスなどで提案できることかなと思います。
少なくともメルヘンコーヒーは、私の「ちょっと寂しかったからさ、作ってみた」みたいな感情を形にして提案できているのかな、と思います。
意外にも同じ想いの方がいた
仕事として商品を製作し、自分が何を大切にして何を提案したいか、言葉に変換する毎日。
「子供がアレルギーでして」
「でもアレルギー用にしたいわけじゃなくって」
「一緒に食べられたらいいなって」
そんな話を何回も何十回もするんです。
そのうちに「あ、私。一緒に食べたかったんだな。同じものを一緒に選んで笑いたかったんだな」ということに気づきました。
そこからは
こちらはアレルギー対応商品ではありません。ですが、そういった事にご心配の方にも安心していただけるよう、材料にこだわったものです。
とご案内するようになりました。
そうしたら…
「そうなのよ!一緒に選びたかった!」
「兄弟のうち、この子だけ我慢させるのが申し訳なかった」
という風に共感いただけることが増えました。
もちろんメルヘンには色々なお客様がいらっしゃるので、
アレルギー全く影響ない方もいらっしゃいます。そんなのもきっといい。
お客様は感動を受けると周りに伝えてくださいます。
「お友達に聞いてきました」と話してくださいます。
評価は新たな決心になる
「お友達に聞いてきました」
ってすごい話なんです。
私達のご提案だけじゃなく、ご紹介いただいた方への信頼もあってお客様は来てくださっている。なんて緊張!
でも大丈夫。
出来ることを出来るだけしている。
自分を信じよう。
あとは現状をキチンとお伝えして、選ぶべきものか選択していただく。
こんな感じで私のお仕事は続いています。
正直、ニッチな商品だと思います。
必要ない方が多いほうがいいかもしれない。
でも選んで欲しいから、アレルギー関係なしで食べたいと思ってもらえるものを創る。だたそれだけ。
今日も未来の美味しいをほんの少し準備しながら、メルヘンでお待ちしています