余白

ひたすら人に会ったり、機会を得てしまったものに心をしむけたり、なんでもいいから手をつけてみたり、しなかったからこそ、つまり、あれこれとやみくもに力をそそぐことをしなかったからこそ、心の体の頭の消耗を防いだ。


絶えずなにかをやっていれば、スケジュールは埋まり、寂しさは感じなくてすむ、かもしれない、が、何かで空白をうめることは、その空白の色を2度と眺めることができないことに、なる。激しく、心が「これだ!」と叫んでしまったとき、その声のするほうに、消耗しきった私では、受け入れる余白がないのではないか。どうやって、そこに飛び込んでいけるのか。


心がむくことのないものと、「全身全霊のばめん」とを、使い分ける。心がすきとおってドキドキするときに、溶け出すような情熱を、そそげるように余白をのこす。心のペースに時計の針をあわせて、時間が刻まれていきますように。



いただいたサポートは、これまでためらっていた写真のプリントなど、制作の補助に使わせていただきます。本当に感謝しています。