NFT(仮想通貨)のガス代ってなぜ必要なの?
NFTや仮想通貨に触れていると、「ガス代」という水道光熱費みたいな名前のものが出てきます。
大抵の方は「手数料のようなもの」という認識だと思いますが、これが一体何に対する手数料なのかについてまとめてみました。
簡略化した結論から書くと
NFTや仮想通貨は、ブロックチェーンを利用したもので、そのブロックチェーン上に記録を残しています。
この「ブロックチェーン上に記録を残す」というのがなかなか大変な作業でして、その作業に対する対価を「マイナー」と呼ばれる作業をしてくれる人に支払っている形になります。
マイナーの作業をする人数は限られているので、全体の作業量が増えてくるとそれ以上の作業が増えにくくするためにガス代が高くなります。
逆に作業が少ない時にはもっと作業が増えるようにガス代が安くなります。
(ブロックチェーンの仕組みとして、そういう風になっています)
ガス代は一定の金額ではなく、変動しているのはそのためです。
めちゃくちゃ簡略化した説明なので、ツッコミどころ満載なのですが、ちゃんとした詳細については、この後の文章を参照してください。。。
仮想通貨の種類によって、ガス代が違うのはなぜ?
Ethereumはガス代が高い
Polygonはガス代が安い
のようなことが、OpenSeaに関するNFTについて調べているとよく出てきます。
EthereumとPolygonで前述の「ブロックチェーン上に記録を残す」作業の種類が異なるため、その作業に対する対価も変わってくるからです。
使う側としては、ガス代が安い方がいいに決まっているわけなので、
「全員Polygonに乗り込めー!」
となりそうな気もするのですが、いつの間にかNFTの人になっていたイケハヤ氏の記事にもあるように、流通しないとどうしようもないというのはあるので、現時点ではEthereumの方が良いかもしれません。
Polygon民が増えてきて、回り始めたらまた状況は変わるかもしれませんが、その頃にはEthereumの状況も変わっているはずなので、常に現状をチェックしておくことが大切ですね。
ガス代全部がマイナーに渡されているわけではない
2021年10月現在のEthereumのガス代は、全てがマイナーへ渡っているわけではありません。
2021年8月にEthereumがアップグレード(ハードフォーク)され、ガス代の仕様が変更(EIP-1559)になりました。
それまではガス代全部がマイナーに渡されていたのですが、マイナーに渡されるのはガス代の一部(priority fee)になり、それ以外は焼却(バーン)されます。
つまり、
ガス代=マイナーの取り分+焼却分
となっていて、前述のガス代が変更になる仕組みは、焼却分をいくらにするかを調整しています。
この辺りの詳細については、また別の記事でまとめます。
ガス代を自分である程度制御したい場合は?
Metamaskで送金など何かしらの動き(トランザクション)を発生させると、ガス代について以下のような画面が表示されます。
ここで「編集」をクリックすると、ガス代を簡易設定できる画面が開きます。
その動き(トランザクション)の成功率と完了までの早さで3段階に分かれていて、ざっくり
Low:ガス代安い、成功率低い、完了まで遅い
Medium:ガス代普通、成功率普通、完了まで普通
High:ガス代高い、成功率高い、完了まで早い
という特徴があります。
(Lowの成功率が低いと言っても、よっぽどのことがない限り、基本的には成功します)
さらに細かく設定したい場合は、「詳細オプション」をクリックすると以下の画面が開きます。
ここに書かれていることが何なのか分からない場合、この詳細オプション画面はそっと閉じて、Low/Medium/Highの三択までにしておきましょう。
「ガスリミット」については改めて別の記事で触れる予定なので、ここでの説明は省略します。
残りの2つは
「Max priority fee」はマイナーに渡す分のガス代を最大いくらにするか
「Max fee」はマイナーに渡す分も含めたガス代全体で最大いくらにするか
の設定になります。
※GWEIというのはガス代の単位で、1GWEI=0.000000001ETH
慣れてきたら、ここを自分で設定して、ガス代を最小限に抑えるということができるかもしれません(が、それまでに失敗を繰り返しながら覚えていくことになるかもです)
ということで
以上が、ガス代について簡略化した話でした。
ひとまずは、ブロックチェーンを使う限りガス代は発生するものであり、それによってNFTなどの便利な仕組みを利用することができている、ということだけでも覚えておいてもらえるとよいかな、と思います。
何か質問などありましたら、Twitter(@cham28)にご連絡いただければ分かる範囲でお答えしますので、お気軽にどうぞ。
それではよいNFTライフを!
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