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映画「雲の向こう、約束の場所」を見た

新海誠監督の2004年の作品。

二人の少年と一人の少女が主人公の、学園青春ストーリーかと思いきや、まさかの戦争⁈

津軽海峡で分断された日本。かつて北海道だったそこは、ユニオンが統治している世界。その中心には高い塔が聳え立つ。青森に暮らすヒロキと拓也は、いつかその塔へ行こうとアルバイトをしながら部品を集め、飛行機を作っている。塔の設計者を祖父に持つサユリは、繰り返し同じ夢を見ることに不安を感じていた。

「君の名は」や「天気の子」とテーマは同じ。時を超えて繋がる思い。一途な思いによって人は動くし、世界も変えられる。

ちょっとわかりづらいところもあったけど、最近「火の鳥」を全巻読了したこともあって、その世界観には入りやすかった。最近の大ヒット作に比べると地味だけど、設定は斬新。日本のアニメは本当にレベルが高い。「伝えたいこと」が明確で奥が深いと感じる。

新しい感染症の流行で、世界中が混乱している今、この混乱に乗じて覇権を狙う存在がより鮮明に炙り出されている。個々の人間においても善と悪、強さと弱さ、賢さと愚かさが顕になってきている気がする。

今、其々の判断力や行動力が試されているのかもしれない。今をどう受け止め、何をするかが世界の行く末を決める。私のようなちっぽけな存在にもその使命はあると思う。同じ思いが束になれば大きな力になる。どの方向に思いを注ぐかは人それぞれだが、大切なことは、自分の信じる方向へしっかりと舵を切るということ。自分はどう生きるかを見直さねばという気持ちになった。