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ワインの話

ワイン好きが高じて2年前にワインの講座へ通って勉強し、WSETというイギリスで生まれた資格試験も受けた。

ワイン講座では、ぶどうの品種やその産地とワイン醸造の基礎知識などを習い、毎回5種類くらいのワインのテイスティングをした。このテイスティングするワインは、いつも1000円台のワインばかり飲んでいる私にはどれも高いワインだったけど、その中でも好きなものとそうでもないものがあり、結局ワインの味はぶどうの品種によるところが大きいということがわかった。

味には甘味や塩味、酸味、渋味、苦味、辛味などがあるが、私は苦味が苦手なので、飲んだ後に苦味が残るワインをおいしいと思いにくい。白ワインではかなりポピュラーなシャルドネがそうだ。3000円以上出せばシャルドネもおいしいのがあるけど、1000円台のデイリーなシャルドネはまず買わない。

白ワインで好きなのは、フランスのアルザス地方やドイツでよく作られるリースリングとゲビュルツトラミネールの2種類だ。どちらも香りがものすごく良くて、酸味があり、苦味がない。甘口・辛口ともにあるが、私は断然辛口がいい。これらの品種のワインは、安くても2000円程度はするので、我が家でこれを買うのはちょっといいことがあった時とか、自分の誕生日とか。男性より女性におすすめしたいぶどう品種だ。

もう一つ、白ワインには貴腐ワインという、高級なワインがある。これはとっても甘くてフルーティ。少しずつ、デザートと一緒に楽しめるので、ワインが苦手な人にもおすすめだ。普通のワインより小さめのボトルで1本3000円以上するけど、是非試していただきたい。

赤ワインでは、王道のカベルネ・ソーヴィニヨンはやっぱりすごい。味・香り・色どれも申し分ない。フランスではカベルネとミックスされることが多いメルローは、単体でも美味しいワインがある。カベルネほど個性がなく、おとなしすぎてフランスではあまり単体でワインにされないが、有名になった日本の「塩尻メルロー」など、産地によっては滑らかで美味しいワインがある。

また、スペインのテンプラニーリョも程よい柔らかさがあっていいし、アルゼンチンのマルベックは、コクのあるしっかりとしたちょっとチョコレートを思わせる味が魅力だ。

日本のマスカットベリーAで作られるワインも、どんどん美味しくなっていて、これはぶどうジュースのような甘い香りが特徴的で、和食に合う。

しかし、ワインとは繊細な飲み物で、栓を開けてすぐ香りや味が変わってしまうものがあるし、保存状態やぶどうを栽培した年の天候にも左右されるし、もっと言えばどの畑で採れたぶどうかでも全然グレードが違ってくる。

そんなわけで、できるだけ美味しく飲みたい我が家には小さなワインセラーがあるのだが、ここに入るのはほとんどが安いワインである上に、ワインセラーに入れても、数時間後にはすぐ取り出して飲んでしまうので、残念ながら我が家では冷蔵庫の役目しか果たしていない。