『Vtuber』は死んだ

『Vtuber』というコンテンツをご存知だろうか。
まぁおそらくこんな記事を見るのはご存知の方だけだろう。

さて
本題というかタイトルの意味だが、Vtuber及びVライバーのファンの方々はどう思われるだろうか。
死んでなどいない、むしろ今もなお成長を続けるコンテンツであると思われる方のほうが多いのではと思う。
しかしここに書かれるのは今現在『バーチャル』のほとんどを占める『ライバー』とその『ファン』への否定と罵倒であるので見たくない方はここで閉じて欲しい。

今、『バーチャルユーチューバー』と聞いて誰が出てくる?恐らくは『にじさんじ』か『アイドル部』か『ホロライブ』と言った『箱』の『ライバー』であろう。

はっきり言って私は彼らこそ(厳密には異なるかもしれないのでそれについては後述する)が『バーチャルユーチューバー』というコンテンツを潰したと思っている。
動画配信は手軽であるし、生放送の為視聴者に撮れ高の様なライブ感を味わわせやすい。もちろん企画の構成などがある事は理解している。だが、たとえ企画があったとしても、ただ雑談しているだけの時間、つまり視聴者には『面白くない時間』を与える事もたびたび見受けられるような気がする。
それらをカットし、編集する、この大切な作業を放棄したのがライバーだと私は感じている。
現にニコニコなんかにある切り抜きが元動画よりも再生されている。

何も、『苦労の無い所からは良いものは生まれないのだ!!』と発言するような、おそらくはTwitterなんかによくいるオタクに批判される人間みたいな事が言いたいわけではないことは分かってほしい。

様々な要因があったとはいえ、結果として初期にいた四天王は事実上敗れ、ユーチューバーとライバーの意味する所の差はほとんど無くなったし、『バーチャル』で金を稼ぐには生放送が一番手間がかからなく、『キャバクラ』と揶揄されるように視聴者の心を掴み、金を稼ぐことに成功した。

確かに企業として、金儲けとして、『ライバー』は正解だったのかもしれない。だがなぜライバーはこうも成長したのか。それは『箱』の中で『ネットイナゴ』を循環させるからだろう。

思うに、『ライバー』が慣れ合うことで出来上がった関係性を提供する商売が『Vライバー』であり、そしてファンは自分の人生が薄いのである。まさに地獄だ。

何を根拠にと腹を立てるかもしれないが、私が見るに『Vライバー』の主な視聴者には最近多く見られるタイプの『ネットイナゴ』があまりにも多く見られるという感想からである。あらゆるコンテンツの上っ面だけを見て『尊い』『神』などとなんにでも言う連中。
新規コンテンツ、新キャラが出てはそれに飛びつき、『尊い』と鳴き、そして幾ばくかの短い日にちを経てまた次のコンテンツへ飛びつき、以前に『尊い』と口にした物などさっぱり忘れる。
Twitterをよくご覧になるオタク的な方ならばお分かりいただけると思うが、
トレンドに入った新キャラは長く語られるか?
同人誌で犯されるキャラはずっと続投されるか?
否だろう。
わかりやすいので言えば『クッパ姫』なんかはその最たる物だろう。
そしてこれらはなぜ起こるか。こういった記号の寄せ集めみたいなキャラクターなんかは金儲けの手段として使い捨てられるからだ。
が、何もそれ自体が悪ではない。そういった記号で釣る企業が悪であるし、それに何も考えずに尊いだの神だのいうユーザーもまた愚かである。
愛だの尊さだのそんな物はない。射幸心を煽り、金を使わせる。それだけ。
あまりにも害悪である。そしてこれらに踊らされるような人間の人生が『厚い』と言えるだろうか?
言えないはずだ。

しかし、こと『箱』の中で循環させるならば話は違う。
周りにはイナゴしかいないから誰からも批判されることもない。
そして彼らは何かある度に飛びつき、『尊い』と褒め称え、金を落としていく。素晴らしいシステムだ。
こう書くと「何が悪い事なのか?コンテンツを回し、金まで落とす上客だろう」と言われたことがある。
しかし違う。今だけを見れば確かにいいかもしれない。しかし『バーチャル』というコンテンツで、文化で見たときに、ただ『尊い』と鳴いているだけの思考力を失ったイナゴ共が囲っているだけでは何も進まない。
何が尊い?ライバーが売るため作った関係性か?
そんな物に尊さなどない。

しかしもう手遅れだ。企業はこの、豪華声優陣とだけ書かれてゲーム内容が何も書かれてないソシャゲをインストールする馬鹿の様な、それが人間になった途端馬鹿みたいに崇める連中から金を巻き上げる方法を辞めはしないだろう。
もうコンテンツが作り上げられる事はない。企業に作られた関係性を、記号を、馬鹿みたいに褒め称えるだけだ。

故に『Vtuber』は死んだのだ。
こうして『尊い』と鳴くイナゴに荒らされ尽くした先に何があるだろうか。私はあとはそれを見届けたいと思う。

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