「逃げ恥」に学ぶ、従来マンガと異なる「積極的でない主人公」の描き方

「マンガの主人公は積極的であるべし。そうしないと読者が応援したいという気持ちがおきない」

この文句はあらゆるマンガ家向けの本に登場するし、実際に編集者やマンガ家から主人公をもっと積極的にしてほしい、と言われることも多い。マンガの主人公は応援したいと思う人、というのが鉄則だからだ。

しかし、バブル時代ならまだしも、草食系を通り越してどんどんと消極的になりつつある昨今、あまりに積極的なキャラクターは共感してもらえない。かといってそのまんま消極的にしてもストーリーが展開しない。

そこでどうするか?

ある原作者が言ってた「積極的に逃げるようにしている」と言うのが面白かった。トラブルが起こって立ち向かうのが従来の主人公。しかしそこで逃げる。しかしトラブルは追ってくるので、積極的に逃げ続ける。そして後半で反撃する。

うまい掛け合わせ方だ。そこでふと思い出したのが「逃げるは恥だが役に立つ」。タイトル通り、ここでも主人公の二人はトラブルから積極的に逃げている。

さらに、女性に自信がない津崎(星野源)は、みくり(新垣結衣)に対してストレートに好意は伝えず、遠回しなジャブを打ち続ける。打たれ弱いボクサーが、距離を取って戦うアウトボクシングのスタイルだ。

距離をとっているのは一見消極的だが、しきりにジャブを打つので積極的でもある。

このように主人公に課せられた「積極的」という性格と、「消極的」な要素の組み合わせをどうするのか?という工夫をした物語が今後どんどん生まれていくのだろう。生んでいこう。

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