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警察官の不祥事!?【警察官が酔っ払いを暴行】について私の意見。

1、密かに問題とされている動画

 今ツイッターに投稿されたある動画が一部話題となっています。

 それが

DJ SASHINAMI】さん

が投稿した動画です。


 見てもらえればわかりますが、警察官が泥酔者の対応をしている動画です。


 終始大声を出しながら、思い切り引っぱたいたり、大きく全身を揺さぶったりしています。


 この対応の是非について話題のようです。

 そのため今回は、私がこの動画を見ての感想・意見を述べたいと思います。



2、動画から読み取れる情報

 これだけのことをしているのですから、動画に撮られているかどうかに関係なく、当然警察官はある程度人の目に付くことは覚悟しているハズです。


 実際に多くの通行人が見ていますしね。

 この動画の中から判明する情報をまずは載せます。

【場所】

 東京都豊島区池袋4丁目4番先路上

 これは電柱に書かれている住所です。


【警察官の所属】

 上記地域の管轄は

警視庁池袋警察署地域課池袋本町交番

です。


 警察官の装備から見るにパトカー勤務員ではなく、同交番の警察官だと思われます。

 この映像だと見えにくくて階級を判断するのは難しいです。



3、警察官の権限

 警察官は泥酔者を保護することが可能です。

 警察官職務執行法により、自傷他害の恐れがある場合には有形力の行使、つまりザックリ言えば武力を用いることも認められています。


 しかし、その範囲は保護に必要最小限の武力行使です。


 判例を基にもう少し具体的に言うと

◎、暴れており保護が難しい場合に取り押さえる

◎、一人では歩けない泥酔者の両脇を抱えて歩かせ、パトカーに乗せる

◎、道路から引きずって歩道に移動させる

等です。


 違法とされた武力行使は、

◎、保護しようとしても従わないから叩いて従わせる

等です。



4、動画内容への意見

 警察官の保護に関しての取り扱いを前提に動画を見て行きます。

<8秒付近>

 良く見ると男性の左手首を捻り、関節技を決めています。

 手を解放するまでの間、男性はかなり痛いと思われます。


 ここで保護に伴う武力行使としてですが、私個人としては不要な関節技だと思います。


 そもそも痛みで抵抗を抑圧する必要性を感じません。


 私も暴れる泥酔者を何人も保護した経験はありますが、泥酔者に対して関節技を掛けた経験は一度もありません。


 そもそも保護で関節技なんて使う場面がほとんどないんですから当たり前ですが。


<全般>

 この警察官は全般的に男性を叩いています。

 過去に裁判で叩いて従わせようとするのは違法とされていますので、これはダメだと思います。


 文言的には叩きながら

「足があるんだから一人で歩け」

的な事を言っています。


 恐らくワイドショー等に取り上げられれば

「状態・意識確認、覚醒を促している」

と言い訳すると思いますが、これは覚醒を促す目的としては明らかに強すぎます。


 意識や状態を確認する場合は、そもそもこのような強い叩き方ではありません。

 キチンとした方法は警察学校の救急法の授業で教わり、全ての警察官が検定も持っています。

 しかし、こんな方法は救急法で教わりません。


 口調や言動等から見て、これは社会通念上、従わない男性に対してイラついている感情をぶつけているだけだと思います。



<1分39秒付近>

 男性の体を引き起こして、大きく揺さぶっています。


 救急法を知らない人でも、あれだけ泥酔している人に対して、あんなことをしてしまっては命に関わるかもしれないのはわかりますよね。


 しかも、お酒を飲んではいますが、もしも転倒して頭を打っていたら?

 脳挫傷等なら警察官の行為のせいで死ぬことも普通に有り得ます。


 どちらにしても危険な行為だと思います。

 最低でも保護をするために必要な行為には見えません。



 警察官の保護の目的は自傷他害の恐れがある者を救済することです。

 あれは激しく揺さぶられて、脱力した男性の手が道路に擦れて怪我をしてそうですよね。


 怪我させないための保護なのに、警察官が怪我をさせて適切な保護と言えるのかは疑問です。



<1分50秒付近>

 男性が警察官を叩こうとする行為があります。

 正直あれだけ酷いことをされ続ければ気持ちはわかります。


 それはともかく、この男性の攻撃に対して警察官は

「何自分の肩を叩いているの?」

とわざわざ大声で言っています。


 これに関しては警察官のある気持ちが見えます。

 それは

「公務執行妨害罪で逮捕したくない」

です。


 そのため周囲の通行人に対してわざとらしいアピールとして

「私は殴られていませんよ」

アピールしていると推測されます。


 警察官が公務執行妨害罪で逮捕したくない理由は大きく2つあると思います。


① 労力が大変

 市民からすると公務執行妨害罪は言うことを聞かせるための便利なモノとのイメージが強いようです。


 しかし、警察官はそう思っていません。

 警察内部的に公務執行妨害罪で逮捕するのは汚点になります。

 素人相手に受傷したと言うことですので、能力が低いことを露呈したとしか評価されないからです。


 更に、この事案は保護事案ですが、保護と逮捕とではその後の手続き上の労力が雲泥の差です。

 公務執行妨害罪で逮捕したら、労力は何倍にも跳ね上がります。



② それまでの言動が裁判でバレる

 保護なら簡単な報告書を書いて、親族等に引き渡して終わりです。

 しかし、逮捕となるとそれまでの経緯等を嘘なく司法書類に書かなければなりません。


 しかも警察だけで終わる問題ではなくなります。

 本心から自分のそこまでの言動が

「全て適切だった!」

とは流石に思っていないでしょうから、バレたくないと言うのが本音だと思います。


 そのため保護のまま行きたくて、

「私は叩かれていない」

をアピールしたのかと思います。



5、画像に対しての意見

<画像1>

 警察官が男性を引きずっている写真です。

 この引きずり方はダメです。


 警察官は逮捕術にて、泥酔者・傷病者を安全に移動させるための技を教わっています。

 この写真を見る限り、その技を駆使する気は微塵も感じられません。


 むしろ、痛みを感じさせたり、擦り傷を作ろうとしているような引きずり方とさえ見えます。


<画像2>

 その後パトカーと他の交番勤務員の応援を要請し、保護して警察署へ連れて行こうとしている場面と思われます。


 しかし、何故ここまで拘束する必要があるのかは疑問です。


 通常、3~4人居ればみんなで抱えてパトカーに乗せれば良いだけです。

 シートで全身を拘束する方法で搬送する必要性は感じません。

 こんなの変死体を搬送するような方法です。


 もしも、

「男性は全く力が入らず、安全に動かせない程の状態だったから持ち上げたり、抱えたりでは脱臼の危険性があるから。」

との理由であれば、そもそも救急を呼ぶべきです。


 それが理由なら危険なレベルの泥酔です。

 むしろそんな泥酔者をシートで包んで全身を圧迫するのは危険な行為です。


 それに、警察の保護は警察署等で休ませる程度です。

 要は

「安全な場所で休ませる」

って程度の保護です。


 そんなに危険な状態だと判断出来ているなら救急に任せるべきです。



6、最後に

 もしかすると男性は常習の泥酔者で、迷惑を掛けることで有名な人物として把握していたのかもしれません。


 正直、そのような人に対しては粗悪な態度が出てしまう警察官は多いです。

 その場合は顔見知りでもありますから、その辺りは緩み得ます。


 しかし、それを考慮してもこの警察官の、この対応はダメだと思います。


 人権の観点でも、保護の観点でも、適切に思える部分が見当たりません。


 この動画に対して

「悪い対応に見える一部分だけを切り取ってる、悪意ある動画でしょ」

との意見も見られます。


 しかし、もしこの動画が一部分を切り取っただけの悪意ある動画だとしても、それを考慮してもダメな対応です。


 こんな対応は一部だとしてもやってはいけません。

 切り取ったと言うことは、他の対応が適切だったとしても、このような行動もやっていると言うことに変わりはないわけですからね。


 法的なこと、必要性とか関係なく、貴方はこの動画を見てどう感じますか?


 理屈抜きにして、その感じた感情が答えだと思います。

 私は不快でした。



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