ロンドン南部で22日に公開された正体不明の芸術家バンクシーの新作を盗んだ男が23日、窃盗と器物損壊の容疑で逮捕された。交差点の道路標識を利用した作品が、公開から1時間もたたずに白昼堂々持ち去られていた。ネット上では、スピード逮捕に納得する声の一方、バンクシーにまつわるそもそもの疑問への書き込みも見られた。
バンクシーの新作を持ち去ろうとする人(AP)
一時停止を示す「STOP」の標識に、軍用無人機を描いた作品で、パレスチナ自治区ガザ情勢など反戦を訴えたと見られる。作品がインスタグラムに公開されて1時間もたたないうちに、男2人が衆人環視の中、標識を取り外して持ち去った。居合わせた人が撮影した動画もネット上に出回った。
一連の報道に、X(旧ツイッター)には「公共の標識には落書きしていいのか」「そりゃあんな大胆にやったら捕まるよね」「動画でバレバレでしたもんね」などの書き込みが挙がった。
一方、「窃盗は罪なんだけど、冷静に考えたら交通標識に描くのは罪とならないのだろうか」「公共の設備にラクガキしてるバンクシーは、器物損壊で逮捕されない不思議」と、以前からあるような、バンクシーがなぜ罪に問われないかを疑問に持つ意見もあった。(写真はAP)