融資を受けるために送金した資金をだまし取られたとして、経営コンサルティング会社代表の男性がヤミ金融を営む暴力団員らを相手取り、損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、京都地裁であった。池町知佐子裁判長は組トップに当たる特定抗争指定暴力団神戸山口組の井上邦雄組長を含む4人に計約2億7400万円の支払いを命じた。
池町裁判長は、送金は「暴力団としての威力を利用した行為」だと認定。暴対法に基づき、井上組長らの使用者責任を認めた。
判決によると、男性は2020年7月、10億円の融資を受けるため、仲介した金融ブローカーの借金を肩代わりして暴力団員側に2億5000万円を送金したが、融資は実行されなかった。京都府警が詐欺容疑などで暴力団員らを逮捕したが、いずれも不起訴となった。
[時事通信社]