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中国ゲーム規制がeスポーツ産業にも影響 低年齢選手が試合に出れず

中国当局は先日、ゲーム企業による未成年へのゲーム提供を金・土・日・休日の20-21時の1時間に限定するよう命じた。その後、テンセントや、ネットイースを含む、ゲーム各社がこれに従って、未成年向けの時間規制措置を展開。

ただ、この政策はゲーム業界だけではなく、ゲームをスポーツ競技とするeスポーツやゲーム実況配信業界にも影響を及んでいる。特に未成年選手の多いeスポーツ業界では、18歳以下の選手がどうなるかが話題だ。

実際に、すでに複数のeスポーツ試合運営会社は当局の政策に応じて、プロ選手の年齢を制限すると発表。これにより18歳未満の選手は今後試合に参加できなくなる

eスポーツ業界は、元々選手生命が短く、平均2~3年で引退することが多い。さらに、優秀なプレイヤーの低年齢化が激しいため、これまでeスポーツ業界は低年齢の候補選手の育成に注力していた。時間制限を設けられた今、未成年の候補選手のトレーリングがどうなっていくか、まだ不透明だ。

チャイトピ!編集部より

ゲーム市場の調査会社のNewzooによると、2020年中国eスポーツ市場収入は、3.85億米ドルでアメリカを超え、世界で一番大きなeスポーツ市場に。すでに巨大な市場を抱えながらも、今後も急成長が見込まれていた。

中国当局は2008年eスポーツを正式なスポーツ項目として認定し、2019年にはeスポーツ選手を正式な職種として認定。さらに近年業界への投資が急増し、eスポーツが熱気を見せる一方、未成年のゲーム規制を巡るリスクが昔から存在していた。

欧米もゲームの内容によって年齢制限を行っているが、内容と関係なく、未成年のプレイ時間をここまで厳しく設定するのは中国だけだろう

eスポーツをスポーツ項目として認めているのにも関わらず、未成年選手を認められないのには違和感を感じざるを得ない。同じ「スポーツ」では、東京五輪女子高飛び込みで金メダルを獲得した中国の全紅嬋選手だって14歳なのである。

果たして、プロeスポーツ選手を志した未成年は今後どうなるだろうか。


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