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2021中国長者番付 ジャック・マーが首位から転落

近日、2021年の中国長者番付が発表された。これは、民間シンクタンクの「胡潤研究院」が作成しており、毎年大きな注目を集めている。

去年のランキングと比較すると、一番の着目点はジャック・マーだろう。4年間連続トップだったアリババ創業者であるジャック・マーは、今年5位に転落。この1年間で資産額は1,450億元減少した。

さらに、去年5位だった恒大グループの創業者である許家印の資産額は、1,620万元減少し、70位に大転落。中国富豪の入れ替わりの激しさが見て取れる。

1位になったのは、飲料水大手農夫山泉の創業者 钟睒睒。去年9月に農夫山泉が上場した後、資産額が急増。当時も一時的に中国一の富豪に浮上していたが、その勢いは衰えず、今回首位を獲得する結果となった。

また、Tik Tokを運営するバイトダンスのCEO張一鳴は、30位から一気に2位に上昇。資産額は2,300億元増加した。
2020年バイトダンスの収益は2,366億元で前年より111%と急増。最近ではリストラなどを行い、事業規模を縮小する噂も出たが、まだ張一鳴の資産額には影響してないようだ。

3位になったのは、自動車電池メーカーCATLの創業者 曾毓群。資産額は去年より2,000億元増加。近年、電気自動車業界が過熱し、バッテリーの生産企業がその恩恵を受け売上を伸ばしている。

4位はテンセントのCEOポニー・マー。資産額は去年より19%減少し、2位から4位に下落した。政府のゲーム規制強化を受け、テンセントの株価が下落したことで、時価総額が今年のピーク時より40%減少したことが大きいようだ。

政府の規制で言うと、教育会社の「好未来」の創業者である张邦鑫の資産額減少率が最も高く、去年より94%減少。同じく教育大手の「新東方」の創業者 俞敏洪の資産額は、去年の260億元から75億元に減少と政府の規制がどれだけ影響しているか物語っている。

チャイトピ!編集部より
今年は例年より富豪ランキングの入れ替わりが激しく、直近1年間における中国業界の遷移が反映されている

特に政府による独占取り締まり強化に加え、教育やゲーム、不動産業界への規制強が数多くの企業にダメージを与え、資産家の保有資産を減させたことは間違いない。

来年の長者番付もまた変わって行くだろう。

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