Ryse: Son of Rome:Xbox one当時のロンチソフトは殺陣が魅力の歴史物
・新型Xboxこと「Xbox series x」が全然買える目処が見えないので、腹いせにXbox oneこと箱1ロンチソフト「Ryse Son of Rome(以下ライズ)」をプレイした。ゲームをクリアした感想としては、「7年前のゲームだからしょうがないな」と感じた部分と「7年前のゲームでもこれだけ表現出来たのか」と驚いた部分があったので、そこを書いていきたい。
主人公のマリウスはローマの百人隊長
良点:初心者でも簡単に戦闘を楽しめれる
このゲームの戦闘部分は弱攻撃と強攻撃、そして回避と防御の4つの要素を軸にしている。この4つはコントローラーの「XYBAボタン」にそれぞれ割り当てられており、移動を除けばこれ以外のボタンは殆ど使わないほどシンプルな操作体系となっている。この操作方法はゴチャゴチャと煩雑な要素を無闇に取り入れておらず、すんなりと直感的に操作しやすかったおかげで、個人的に好感が持てた。少なくともやたらと操作体系を煩雑にし、操作が判りづらくてコントローラーを投げ飛ばしたく様なゲームと比べれば大歓迎だ。
このシンプルな操作方法で挑む戦闘は、これまたシンプル。主たる敵の蛮族達は直線的で分かりやすい行動しか取らないし、数の暴力で優っていても主人公のマリウスはそれに対応出来る程の戦闘力を備えている。戦闘の際に特筆すべき点は「処刑アクション」だろう。相手を弱らせた際にQTEボタンを押す事で、マリウスは流れる様に華麗に動き、しかし容赦無く苛烈な殺陣を披露して敵を葬り去る。(失敗しても経験値が減るだけで、相手は死ぬ)これがこのゲームの一番の見所と言っても良い位に出来が良く、戦闘にテンポ良さと処刑アクションの豊富さもあって見ていて飽きることはなかった。ただこの作品は残虐表現がほぼほぼ海外準拠の規制なしな為に、情け容赦無く腕や頭が吹き飛んでいくのでそこだけは気をつけたい。
良点:当時を考えると美麗なグラフィック
このゲームのグラフィックは2013年発売、Xbox oneのロンチソフトと考えて見ても非常に美麗に描かれている。開発会社が超美麗FPSとして有名な「crysis」の開発会社「crytek」の為か、画面越しの表現力と画質は現代のps4ゲームと比べても十分に遜色が付かないと思う。
ただ、美麗グラフィックの代償として道中の行動範囲は狭く一本道ごしとなってしまっている。探索では無く戦闘重視のゲームな為に、そこまで気にはならなかったが、最近の何処までも行ける広大なオープンワールドゲームに触れていたら違和感は感じるだろう。
良点:歴史物として楽しめる
グロテスクの生みの親、ネロ皇帝もいるよ!
これは筆者が歴史物が好きな為だが、私は歴史物としてもこのゲームを楽しんでいた。建物はもちろん、兵士達の鎧や武器は眺めていて楽しかったし、敵である蛮族達(イングランドの方々)は鹿の被り物やら刺青やら基本半裸の連中やらで、マッドマックスから現れ出た様な独特なスタイルは気に入っている。史実の人物もfateのおかげで知名度向上中なネロ皇帝やブーディカも登場してくれて、何より違和感無くリアリティある造形として作ってくれたのは嬉しかった。惜しい点としては、当時の食べ物についての言及が無かった事だろうか。
蛮族の王女ブーディカ。全体的に男らしい
短所:やってる事はほぼほぼ反復作業。難易度普通なら歯応えは無い
このゲームは良点に上げた戦闘がゲームプレイの大部分を占めているが、戦闘について苦戦するのは最初の1、2面までであり、あとはビジュアル面のガワだけがすり替えられた同じ敵との戦いを繰り返す事となる。その為、同じ作業をしているだけなのでは無いかと言う既視感を感じる事もあるだろう。
短所:ストーリーは復讐劇だが、説明不足
これはストーリー中に突然現れる女神
このゲームのストーリーは、良くも悪くも王道だ。家族を殺されたマリウスが復讐を誓いつつ戦闘の日々に明け暮れていく。戦いの最中、自分達の家族を殺した犯人は実は...と言う様な流れとなっている。何処かで見た事も聞いた事もある話だが、言い換えれば分かりやすくてすんなりと頭に入るシナリオでもある。のだが、中盤から形相を変えていく。史実を基にした人間ドラマが繰り広げられるのだが、何とそこに精霊もしくは神といった超自然的存在が介入してくる。その上に彼等は自分達の事をあまり喋ってくれない為、どうして出て来たのか、何が目的なのか。と肝心な事を何も話してはくれないのだ。ここに関しては非常にガッカリした為、精霊なんて登場させずに、人間だけで進行した方が出来が良くなったのでは無いかと思う程だ。
まとめ
無難なロンチ作品。遊べない事は無いが、革新的な事は無いし、グラフィックも今では流石に見劣りしてしまう。ただそれでも殺陣に関しては抜群に出来が良かった為に、歴史好きならば手に取って遊んでみても良いかもしれない。
※画像はXboxからのキャプチャ
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