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両目と両手を失って教師になる


今晩のNHK総合で、全盲で両手の不自由な藤野さんが唇で点字を読み、盲学校に通い、教師となった話を見ました。すごいドキュメントでした。

小学校2年生で事故で全盲になり両手の手首から先も失った藤野さんは、障害への差別に苦しみながら、その後20歳までの間、不就学の状態だったといいます。指がなく点字が読めないからといって、盲学校への入学もできなかったそうです。

入院先の看護師さんが読んでくれた北条民雄さんの「いのちの初夜」は、自らもハンセン病だった作者の体験的な作品でした。その話に触発されて、5か月かけて唇で点字を読めるようになり、20歳で大阪盲学校中等部2年に編入学。学校に通い始めると、友達と先生に恵まれ、なんていいところだろうと感激したといいます。13年もの間、学びたいのに学べない苦しみを味わったのち、念願の編入学を果たされ、学べる喜びを実感されたことと思います。

藤野さんはその後も様々な苦労を乗り越えて大学を卒業し、教員採用試験に合格しました。障害を理由にいったんは拒否されつつも、採用されて教員となり、63歳まで30年間教壇に立ち、1000人もの生徒を教えてきたということです。

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来週は、委員になっている夜間中学校の設立準備の委員会に参加します。夜間中学校は、学齢期に学ぶ機会のなかった人たちに学ぶ機会、学びなおしの機会をもたらす学校です。だれ一人取り残さない、という理念を実現するために、なくてはならない学校だと思います。

すべての学びを求める人たちが素晴らしい学びの機会に恵まれますように。





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