見出し画像

鷹の撮影 距離と解像度のまとめ

はじめに

先日の祝日、鷹の渡りを撮ることに挑戦してきました。昨シーズンから何度かトライしていましたが、初めてまともな撮影らしい撮影ができ、鷹を撮る醍醐味を堪能しました。

振り返り

たくさん撮影してはみたものの、ぼけぼけで残念な写真も多く、原因をいろいろと考えてみました。ピントが合っていないのか、手振れか、被写体ブレかなど検討してみました。

結論

野鳥写真はやはり距離が一番です。概ね100メートル以内でないとまともな絵にならないことがわかりました。

撮影機材と撮影条件

使用機材は200-600望遠ズームレンズとフルサイズミラーレス機(α9)です。レンズはほぼ望遠端での使用なのでフルサイズ焦点距離600mmを前提に鷹までの距離と画面上の大きさを整理してみました。

α9のAFはかなり優秀で空抜けした鷹はほぼ追尾してくれます。もっとも山が背景になるような構図でのピント合わせは厳しいです。

露出は開放(F5.6)、シャッター速度は1/2000、ISO感度AUTO、露出補正+1~2で撮っています。

鷹までの距離と画面上の大きさについて

フルサイズ焦点距離600mmの画角は約4.1度(水平3.4度垂直2.3度)になります。サシバの翼開長が115cmなので115メートル先のサシバの翼開画角は,約0.573度になります。(atan 0.01=0.573)

そうすると115メートル先のサシバは,画面の中で対角線比で14%ぐらいの大きさに見えることになります。逆に対角線比の大きさから対象の鷹の画角を求めれば、対象種の翼開長をtanθで除して対象までの距離を推定計算できます。

撮影例から対象種と画角、推定距離を整理してみました。

550m

画像2

ハチクマ 翼開長135cm 画角約0.14度 単純に計算すると550メートルぐらいになるけどそんなに遠いか?

画像3

上記の写真を伸ばしたもの。

270m

画像3

ハチクマ 画角約0.29度。270メートル。

画像4

ピントが甘いのかと思ってましたが距離のせいですね。

190m

画像5

ハチクマ 画角約0.41度。190メートル。

画像6

野鳥写真としてはお粗末な絵です。

140m

画像7

サシバ 画角約0.476度。140メートル。

画像8

ちょっとましになってきたかな。

100m

画像13

サシバ 画角約0.66度。約100メートル。

86m

画像10

サシバ 画角約0.77度。約86メートル。

画像11

だいぶはっきり見えてきました。

75m

画像13

サシバ 画角約0.87度。約75メートル。すごく近く感じます。

画像12

伸ばしてフォトショップで調整しました。このあたりが先日のベストショット。

まとめ

証拠写真としてやむを得ず遠いやつを撮るのは仕方ないですが、200メートルもしくはそれ以上の距離ではなかなか見られる絵になりません。できれば100メートル以内ぐらいに近づいたところを狙ういたいところです。70メートルくらいの距離だとはっきり表情がでる写真になりました。

鷹の動きは早く、遠かった鷹があっという間に近づき、また去っていきます。方向や距離、旋回などを見定め、近づく鷹を確実に狙っていきたいと思います。またついつい遠くの鷹を撮ってしまいがちですが、無駄に遠い鷹を撮らないようにも心がけていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?