気づけなかった悩みごと

バイト帰りにエレベーターが一緒になれば
他愛もない話をして笑い合ってた男性から…

「お世話になりました」
「自分は今日が最後なんです」
「服装とか褒めてくれたり嬉しかったです」

突然のことでびっくりしてたら
彼からヒステリックな上司が何ヶ月も
ウザ絡みしてくるのに耐えれなかったと
衝撃の退職理由を聞いて唖然とした。

その上司はイケメンが大好きで
ターゲットを決めたらウザ絡みしまくって
そのターゲットになった男の子が順番に辞めてくと
そんな噂を耳にしたことがあった。

着座する席を上司の臨席に固定にされてしまい
四六時中話しかけられてノイローゼになりそうで
耐えられなくなって彼は退職を選んだらしい。

次の仕事は決めてないって彼が言うから
お昼の仕事紹介できないかなあ？と思って
LINE交換しよっかと声をかけたら彼が突然、、

「自分…戸籍は女なんですけどいいですか？」

彼が申し訳なさそうにわたしの顔色を見る…

『あーそうやったんや！肌きれいもんね！』

彼の表情がパーーーーーーと明るくなった。
こんなあっさり流されたことなかったらしく
カミングアウトしたら嫌な顔されたりするらしい。

知らなかった…考えたこともなかった。

『わたしマメちゃうから連絡しないけどw』
『それでもいいですか？』って返した。

LINEを交換しながら彼がわたしに…
「持ち帰りたくないから少しいいですか？」
「少し時間もらって愚痴っていいですか？」

彼の苦しみに気づくこともなく
のほほーんと過ごしてた己れが情けなくて

『もちろん！もちろん！
　全部吐き出してから帰ろ！』

彼が道端の立ち話を希望したので
ほんまにその辺の道端での立ち話した。

具体的にどんなことを言われたのか
数ヶ月前からべったりつきまとわれたこと
彼の顔見知りイケメンが辞めてから
突然彼にターゲットにされてたっぽかった。

『よく耐えたね！お疲れさまでした！』

わたしからの言葉に彼は笑顔になってくれた！
ほんの少しでもお役に立てたならよかった。

彼が抱えてきた悩みに気づけなかったけれど
たまたま同じ日に出勤してて本当によかった！

明日から彼にはゆっくりしして欲しいものです。