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デザインアプリ系商業誌著者が #技術書典 7にサークル参加した結果と感想

こんにちは、人妻女子大生社長です。ひとり株式会社の業務の一環としてデザインアプリケーションを中心とした講師、および執筆をしています。2013年に最初の本を出してからかれこれ6年くらい、年1〜2冊の本が出ています。と言っても共著本が多い中、2019年にめでたく初の単著を出せました。

技術書典については以前から知っていたのですが、行ってみたい反面、プログラマーではないしな...と思っていたのと、あまりの混雑ぶりに一般参加は体力的に厳しそう、と思っていました。ところが私の周りの数名の方がサークル参加をしだしたということや、商業誌持ち込み可ということ、主催者側がどうやら我々のようなジャンルも歓迎してくれているらしいということで、自分にもできそうだぞとサークル参加を決めました。自分の本業で勝負するわけですから、自分(自社)の宣伝の意が大きかったので、最初から儲けは度外視しようと思っていました。また、以前から運営の皆さんホントすごいなと思っていたので応援の意味で「パトロン」で申し込みました(サークル参加は通常7000円、パトロン参加は20000円)。

ジャンルは当然Adobeです。薄い本をもし落としても、最悪ウチにある商業誌を持っていけばいいやと思っていました。...と思っていたら、Adobe Community Evangelist 仲間の湯口りささんが一緒に参加してくれることになり、薄い本も書いてくれました!ヤッタね!私の薄い本、りささんの薄い本、私の単著、の3冊を持ち込みました。【→りささんのnote】

同人誌の企画はいくつか考えていたのですが、以下に基づいて内容を決めました。

(1)私にしか書けない、書く必然性のある本である (2)マイナージャンル(4サークルしかない)ため、専門職の我々が有難がるものではなく、非専門職の方にも刺さるような内容である (3)商業誌の企画には通常通らないものである(4)書いていて楽しいものである

時間的・金銭的コストを掛けるからには絶対に売りたいです。あとがきにはプロダクトアウト型の本ですと書いてありますが(2)はかなり意識しました。ある種マーケットイン的ではありますね。問題はどこまで売れるかでした。これを無視してよければ、たとえばこんな企画もありました。

必要性はとてもあるけど、多分技術書典では売れないなと思います。

技術書典にはサークルチェックという機能があり、このチェック数を確認できる「被チェック数」という概念があります。どうやら被チェック数≒当日販売数、ということを諸先輩方からSNSで勉強しました。実際には、私のような?サークル参加者が増えたことやフロア間での移動問題があったせいか、SNSを見る限りですと、被チェック数に対して歩留まり7割前後の方が多かったようです(弊サークル含め)。

同人誌のメリットは自分の好きに書いていい点。これは当然ですが、商業誌と大きく違うのは「企画・デザインプロセスや売上等の数字を積極的に公開してもよい」ということです。これがとても面白かったので、準備期間中はデザイン・被チェック数などを積極的にツイートすることにしました。下記は前日深夜の被チェック数です。

こちらは執筆中のテキストです。印刷所の指定がIllustratorだったので、Illustratorで38Pを作成しました。良い子のみんなは真似しないでね!ワタシInDesignモチョットワカルヨ...。直前まで荷物が届かなかったらどうしようと焦っておりましたが特に問題はなく、表紙のマットコート+マットPP貼りがキレイで嬉しかったです。

<<結果>>

『ねこでまなぶアドビ』(700円)...74冊

『ショートカットキー設定から始めるXDプラグイン作成入門』(300円)...40冊

『はじめるデザイン』(商業誌)...10冊<完売>

以上となりました!買ってくださった皆さん本当にありがとうございました。意外だったのは『はじめるデザイン』が早々に完売したことです。見本を手にとってくださった方も多かったです。正直ディスプレイ的に持っていったので驚きました。非デザイナー職の方でデザインの作り方に興味を持っていた方が多く見てくださっていたようでした。

商業誌の著者にとって「自分の本を買っている光景に出くわす」というのは非常に嬉しいものです(書店で立ち読みしているところなら遭遇したことがある)。ということで、非常に嬉しい体験でした。沢山の魅力的な本がある中で、書店でも買える重い&高額な本を買ってくださって感謝しかありません!

ほかにも、ねこ本を最初に買ってくださった女性の方は「これがどうしても欲しくて...!」と言ってくださいましたし、「いつも活躍拝見してます!トークショーにも行きます!」と言って3冊全部買ってくださった男性の方にはこちらから握手しちゃいました。また、以前ウェブをお教えしていた生徒さんが来てくれて「今、面接の選考が進んでいるんです」と報告してくれたり。たくさんの差し入れもありがとうございました。冒頭に「儲けは考えていない」と書いて実際にも赤字なのですが(笑)、それ以上のExperienceをいただきました。ありがとうございました。

余談ですが、技術書典への参加ツイートを見た(以前お世話になった)編集者さんからメールを頂き、また本出しませんか?とお声がけくださいました。諸々ありまして、「年単位で待っていただけるなら...」というご回答になってしまったのですが、当日荷物出荷所でひとり出荷に苦労されているかわいい女性にお声がけしたら(実際に手を貸したのはよそいちさん)この出版社の方で、「出されたら全力で売りますね!」と言っていただけたので、がんばろうと思いました。

残念だったのは、9月全般&当日が忙しくて他のサークルさんを周る体力が殆ど残っていなかったところです。興味のあるジャンルが別フロアに集約されていたのですが、フロア移動がしにくく、サークル参加しながらの移動は無理でした。同様の方は多かったんじゃないかなと想像しています。同じフロアに出展されていて、教わっている方の大学関係の勉強(Processing)で知り合った方のサークルに行けたのは良かったです!薄い本と仕事にかまけて大学の課題が全然進んでいません!!!

『ねこでまなぶアドビ』は250部印刷しました。販売部数よりも売上部数のほうが少なくて、ヒエ〜と思っていますが、今年の残り100日で登壇やセミナー講師、厚い本(?)の出版などとてもとてもイベントが盛りだくさんでして、そちらでお分けする予定です。お目にかかる皆さんで欲しい方はぜひお声がけください。

また、BOOTHでも販売中です!良かったら買ってね!

ヘッダー画像は、弊サークルを立ち読みをしてくださっている風景(ボカシ)です。目の前で自分の本を読んでもらう体験というのはとても良かったです。

今後の技術書典へのサークル参加ですが、諸事情あり今後は参加を予定していません。が、とても楽しかったので、次回参加される方はぜひぜひ今から企画を考えられると良いと思います!みなさまお疲れさまでした!

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