黛灰と2434systemと四月一日

今年も、にじさんじライバー達のエイプリルフール企画はとても賑わっていた。
ある関西JKはトランペットの二番管になったり、委員長の配信には委員長の仮面を被った変な人が出てきたり、ロリが大量発生したり、顎はJKになった。

そんなさまざまな趣向を凝らしたにじさんじのエイプリルフール企画の中でも、一際異彩を放ったのが黛灰とその周辺ライバーによる企画だろう。

詳細はアーカイブを見て貰えばわかると思うが、黛灰と共有したストーリーを持つOD組の出雲霞、鈴木勝も配信は行い、出雲霞は文字化けした「いたずら」という配信タイトル、配信終了直前にCパート音声。鈴木勝の配信には姉が現れ2434systemの設定の一部を話した。また、夕陽リリは明らかに今まで配信を行って来ていた夕陽リリとは異なる人物(一人称が「俺」、画面に向かっての二人称が「先生」)の新衣装配信が行われ、配信終了時にはその夕陽リリ(仮)が「あんたもしかして」と言ってブルスクへ、「please reboot(再起動してください。)」と表示され、Twitterのプロフィール欄には「Access Denied - Your account may not have permission to access the file.(アクセスが拒否されました - あなたのアカウントではファイルへのアクセスが許可されていない可能性があります。)」という文字列が残る。そして黛灰は一日中Twitterのアイコンから姿を消し、その夜行われた配信においても姿を見せず(画面に写り込むような形でうっすら見えてはいたが)ゲーム音のみ12分間の配信を行った。そして相羽ういははTwitter上で黛とはだれかという主旨のツイートをし、夕陽リリと伏見ガクは配信内で黛のことを認識できていない主旨のセリフをこぼした。

これが四月一日に行われた黛灰周辺ライバーのエイプリルフール企画の概要である。

2020年1月9日、黛灰はツイートでアンケートを行った。
内容としてはご飯を外にたべにいくか否か、どのようなメニューにするかといった他愛も無いものだったが、

黛自身がこの一連のツイートを認識できていないこと

と最後のアンケート(写真)に記された

『自分の知らないところで自分のことが知られているような』『認識のズレ』が黛とリスナーの間に存在すること

この二点が明らかになった。おそらくここでの「以前」とはYouTubeコミュニティにおける「所長の記録」内の加賀美ハヤトとの一連の流れだろう。(詳しくは黛灰のにじさんじwiki参照のこと)このときも黛はコミュニティのことを認識できておらず、リスナーがそれを知っていることを不思議に感じていた。

加えて3月6日の黛のツイートより

俺が配信していないのに、まるで配信しているかのごとく配信タグが賑わっている夢を見た。やけに質感のある夢だった。

とのこと。

最後ににじさんじでは各行事ごとや毎月、ライバーがボイスを発売しているが、このボイスには黛自身が認識していないものが度々存在していることがわかっている。

この一連の流れをまとめると、

黛灰はリスナーを認識することができるが、黛灰からリスナーに提供される情報の中で、黛灰自身が認識できないものが混ざっている。

ということになり、

黛灰以外の何者かの手によって、(物語における語り手のような存在の手によって)黛の情報がリスナーに渡されている。

と解釈することができる。この場合語り手とは物語におけるメタ的存在、第四の壁を超えられる存在。普通の物語の構造と異なる点は黛灰はリスナーのことは認識することができている点だ。

ここで一つの仮説を立てる。それは

この語り手、第四の壁を超える存在が2434systemなのではないか

黛灰の新衣装配信Cパートにおいて黛はこう述べている。

それにしても、俺も使っててなんだけどこの2434systemってなんなの?いやまあ、たしかに勝くんのデータは参照させてもらってるからそこはわかるんだけどさ、そうじゃないっていうか。

このことから、黛灰、および所属する「機関」は2434systemの全容を完全には把握することが出来ていないまま運用していることがわかる。であれば、「認識のズレ」を引き起こすようなバグを生じてもおかしくはない。

この「『認識のズレ』を引き起こす可能性のあるシステム」が我々リスナーに度々、黛自身も認識できない情報共有を行なっているとし、今回の四月一日の一連の流れをもう一度考察してみる。

恐らく今回2434systemが引き起こしたバグの内容を「世界線の変更」と大まかにまとめると、黛灰がライバーをやっている世界線から黛灰という存在がいない(ライバーとして活動していない)世界線への上書き(のようなもの)が行われた、と。

黛自身は「The Stanley Parable」の配信を行なっていないのにもかかわらず、2434systemによって「ライバーをやっていない黛灰」のプレイ画面が配信されたと考える。実際、「The Stanley Parable」の配信ツイートにはいつもの黛灰のツイートとは異なる特徴(@Youtube がついていないなど。ツイートが消えてしまっているのも不可解)が見られた。加えて配信画面左上の2434systemの表記に.exeがない(.exe はwindowsの実行ファイルなどに使われる拡張子)ため2434system.exeというパソコン上のファイルを用いた配信ではなく、2434systemそのものによる配信とみることができる。

また、夕陽リリの配信に関して言えば上記の英文から考えると、夕陽リリとしての存在は平行世界のように多数存在し、別世界線での新衣装配信と現在世界線での新衣装配信が2434systemのバグによってシャッフルされたと考えられ、その後2434systemによってバグからReboot(再起動)され、別世界線の夕陽リリのアカウント(存在)は現在世界線の2434systemには許可されていないためアクセスが拒否されたのだろう。


と、考察を述べてみたものの、まるでわからん。
多分まだまだストーリーは続くだろうし、考察が楽しみですね。

結論としては

リリさんの新衣装が最高に良かった。

ってことですかね。
読んでいただいた人、ありがとうございました。

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