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休日に突然来た息子の友達

昨日の夕方頃の話である。

ピンポーン

ちゃぼすけの顔見たいんやけど、家におる?

インターホン越しに男の子2人と女の子2人の姿が見えた。

みんな少し見ない間にずいぶん成長していた。
久しぶりに顔を見たいとピンポンしてくれる子ども達に、目頭が熱くなる。

私の中では、もう小学校に行くことはないとどこかで諦めていたりもする。周りの親のように、運動会に行くこともなければ、音楽会、5年だとそういや自然学校なんかもあったっけ?て感じである。

そういった学校行事に今後行くこともないと、どこかで諦めている。
それでも私は、息子との今を幸せだと思っている。日常に幸せと笑いを見つけながら、家族で暮らしている。

だけど…息子の友だちは、諦めていなかったんだなぁ。
また、いつか戻ってきてくれると信じているのかもしれない。

会うことができず、家の中で逃げ回る息子の気持ちを考え、外で待ってくれていたお友だちに事情を話して「ごめんね」と謝った。

玄関だけでも入っていい?と言われ、暫く玄関で息子を待ってくれた。こういうことを言えるのって、きっと子どもだけなんだろうな。大人になると、ここまで頼めないし、図々しいと遠慮しちゃうもんな。

最後に2階にいる息子に声だけかけて、みんなそっと帰って行った。

4年のGW明けから息子は突然不登校になった。

それまで、休むことなく元気に学校へ行っていた姿を友だちは知っている。

ちゃぼすけが不登校になったのは、4年の時の担任のせいやろ!と、みんなが庭で怒り出した。

もう、あまりにも元担任への愚痴が酷すぎて、同情をするレベルである(笑)
息子から、担任が原因で…と具体的に理由を話してくれたことは一度もないんだよとフォローだけはしといた。

でも、私からのフォローもむなしく、子ども達はみんな元担任への悪口が、ヒートアップしていた。

息子の代わりに、みんなが怒ってくれていた。

あの子達のように、あれっくらい怒りをあらわにするくらいで、ちょうどいいのかもしれない。それくらい、辛い、悲しい、しんどいを外に吐き出せれるタイプだったら、今頃不登校ではなかったのかもしれない。

私は、息子の友だちが帰った後、涙が止まらなかった。

息子のことをまだ覚えてくれていたこと
子ども達はまだ会いたいと思ってくれていること
ちゃぼすけの隣の席になったんだよと言ってくれたこと
ちゃぼすけが会うのしんどいから、もうここら辺で帰ろうかと、優しく気づかってくれたこと

号泣できる理由は沢山あるのよね。


私はあまりにも辛い時、息子を通常級に入れてしまったから不登校にさせたと自分を責めてしまう時が何度もあった。もう一度過去に戻れるのなら、支援級スタートにしようと、過去を変えたいと思うくらい、後悔した日が何度もある。

あれだけ悩んで覚悟を決めて選んだ進路だけどね。

それでも、引きこもる息子の姿を見るのがあまりにも辛すぎて、弱音を吐く時もあったのだ。

勉強が難しくなり、しんどそうに見えた時、何度か息子に支援級を勧めてきた。

それでも、支援級には行きたくない。友達と少しも離れたくない。通常級に居させて下さいと何度も泣いていた。

それくらい友達が好きな子だった。どんなにしんどくても、友達がいるからと、休むことなく一生懸命頑張ってきたのだ。

昨日私は改めて思った。

息子は友達という大切な宝物を、通常級にいる3年間でしっかり見つけていた。

不登校になった今でも優しく声をかけてくれるような、息子のために怒ってくれるような素敵な友達を、見つけていたんだ。

私はもう過去の選択を後悔はしないと心に誓った。通常級を選んでよかったんだと思うことにした。

そして、不登校の経験を、決して無駄にはしない。息子らしく頑張れる道は必ずある。自信持って胸はって友達の前にまた顔を出せる日がいつかくる!

負けてたまるかー!と泣きながら昨日は叫びまくった。



昨年もお友だちが、突然来てくれてたな。この時も泣いたな〜。


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