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10時間で(嘘) 20年かけて英検1級に合格する方法

はじめに

2021年 英検1級に合格できたのでどんな感じで学習してきたのか自分用にメモしておこうと思います。私の学習法はかなり特殊なようにも思うので参考にならないかも知れませんが、

仕事や生活などでそこそこ英語を使用しており、英語を使った会話には支障が無いものの、がっつり試験対策するのは避けたい。でも、どうしても急いで短時間で英検1級を取らねばならない。但し、満点など高得点を狙う訳ではない。という方。

にはフィットするかも知れません(しないかも知れません 笑)。実際私の場合、英検に特化した対策は合計10時間程度だったと思います。他方、英語自体は20年くらいやってきており、決して英検を舐めてるとかじゃないので、誤解無いようお願いいたします。

私の英検1級受験前のベースラインですが、20年ほど海外とときどきやりとりで英語を使うような環境で過ごしています。TOEICは20年程前(旧旧形式)に初受験で500点ちょっと、現在990点です。また、TOEIC SW 170/190、GCAS C1,VERSANT 60点という感じです。

まとまった英語学習履歴としては、TOEIC旧旧形式のころ900点を狙って対策していたのと、現行形式で満点とるために2017年頃に対策していた程度で、あとはアメリカのドラマの多聴/シャドーイングが中心です(そういう学習を20年くらいやってますし、逆に言うとそういう学習法だと英検1級取るのに20年もかかるということになるかも知れません)。

受験の動機

TOEICは比較的好きな検定なのですが、英検はなんだか肌に合わない気がして放置でした。というのも、リーディング冒頭の難単語マウンティング問題の感じの悪さと、ニュースや時事問題、サイエンス系など個人的にぜんぜん興味ないので全体的に純粋な英語力以外の部分が試されるテストの気がしていて。とはいえ、ツイッター界隈にいると、「え?持ってないんですか?」とよく言われるので、特に理由はないですが英検1級を取っといた方がいいのかな?ってプレッシャーで今回受験してみました。あと、いちいち受けない理由を説明するのも面倒ですし。

対策(リーディング)

リーディングは英検に限らず超苦手なんですよね。本とかもほぼ読まないです。なのでリーディング対策をするのすら嫌で嫌で(まさにひろゆきさんの動画で怒られる対象の私 笑。)、結局受験前にほぼ何もやってません笑。ただ、数年前、TOEICの満点対策のための高地トレーニングとして英検1級模擬試験問題集などをやっていたという時期はあり、問題形式にはなんとなく慣れていたと思います。また、リーディングの中でも最も嫌いな大問1の語彙25問については、時々「でた単」アプリ の単語を覚えようとしていた(している)ものの全然追いついておらず(ある言語である程度単語覚たら他の言語の基礎単語を覚えるのに時間を割きたいと個人的には思ってるので)、今回も捨てました笑。結果、想像どおり半分未満の正答率でした。ただ、英検1級レベルの単語を覚えることはとても意義があると感じていますので、引き続きボキャビルは継続したいと思います。ちなみに、大問2以降はほぼ全部合ってて良かったです。英検って素直なストーリーが多いので、TOEICと違ってそこまで厳密に一語一句読まなくても(難単語を読み飛ばしても)答えが分かってしまう側面があるような気がします。

対策(リスニング)

リスニングはもともとTOEICでも得意な方だったので対策についてあまり気にはしていなかったのですが、一応英検1級の試験形式は知っておいた方が良いかと思い、3回程度、試しに実際の問題は解いておりました。TOEIC Listeningは全問しっかり聞き取れますというレベルまで対策をしていれば特に英検1級専用の対策はいらないかなって思いました。あと、リーディングと同様ですが、英検の場合はTOEICと異なり、サイエンティフィックな話題など、素直な話題が多い(変化球があまりない)ので、解答もストーリーも比較的素直に推測できるものが多いですしね。

対策(ライティング)

これはいろんな人が書いてますが、テンプレの使用が要だと思いました。私、時事ネタとかを読んだりしないですし、新聞とかも読まないですが(もちろんそういう情報に触れることは重要だと思っていますが、私自身はその時間を韓国ドラマを観る時間などに充てたい)、ツイッターのタイムラインなどを眺めてたらある程度世間の情報も知らないうちに入ってるかと思うので、満点や高得点狙いなどでなければ、特に特別な読み込みは必要でも無いかなと思いました(もちろんそういう学習を否定するものではありません、あくまでもミニマムエフォートで対策をする上ではというお話です)。下に私が使ってるテンプレを添えますが、みなさんご自身に合うものを作られるのが良いかと思います。おおよそどんなテーマでもこれで書けるし、とりあえず何も考えずにこのテンプレートを書き始めたら筆が乗ってくるので比較的すらすらかけるのではないかと思います。実際のデータなどを引用した方が良いとかも聞きますが、私は自分で勝手に妄想したデータを書いてみました。ちなみに、TOEIC Writingでもまったく同じテンプレを使用しており、継続的に一応190点(200点満点)までは取れている状況です(逆に200は取れませんが 涙)。

このテンプレをそのまま使ってライティングしながら、若干賢げな単語 integral, detrimental, ameliorative と文法バリエーション(苦手な仮定法・倒置など)などを入れ込みながら文字数制限をオーバーしないように書く感じで本番は書いてみました(結果的に20語ほどオーバーしてしまいましたが... 20語ほどであれば問題ないであろうとどなたかが書いてた記憶があります)。ライティングの対策時間は、ほぼテンプレ暗記と数個の賢げな単語を暗記するのにかかった時間のみになります。

以下、私のライティングテンプレートです。

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上のやり方でやってみた結果の素点はこちら28点。内容に関する知識はないのでスッカスカでしたが、構成と語彙でなんとかなってる感じに見えます。 試験結果の紙のコメント欄を見たら、型を使っただけのスッカスカな内容がバレていることが分かります笑。これについてはAtsuさんも「書いている内容はテキトー」と仰ってるので、ミニマムエフォートで英検に合格するというのが目的であれば問題ないかなと思ってます。

1次素点

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対策(スピーキング)

ここが一番ヤバい!1次試験合格をネットで確認後慌てて対策を始めました 汗。いろいろと慌てましたが、とりあえず英語に慣れて起きたかったので、USのラジオでシャドーイングしていました。なんでも良かったのですが、Radio USAというアプリで下のWNYC 93.9 FMを聞いておりました。その他、日常的にディスカバリーチャネル(英語音声)か韓国ドラマを観ていることが多いです。

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2次試験のキーとなる、ショートスピーチについては、ライティングとほぼ同様のテンプレートが使用できますので(理由・例示は3個ではなく、2個に減らしますが)、とりあえず口の筋肉がテンプレを覚えるまで練習をしました。時間配分のイメージも、下のテンプレ内に緑字で書いてみました。

しかしながら、その後の質疑応答などさすがに一人で対策するには時間が足りないなと思ったので、レッスンを受けることにしました。レッスンは、A&A English(Akkoさんが代表を務める)と、以前から受けてる英語発音矯正レッスンの先生に、いつもとは教材を変えて英検2次の模範解答を使った発音矯正レッスンを受けました。両方合わせて8回くらい(計3500円くらい)ですかね(A&Aの2次対策レッスン 5コマ、発音矯正レッスン 3コマ)。2021年2月前半初めて英検2次シミュレーションレッスンを受けたのですが、何も話せず茫然としました。その後の4コマでなんとかそれなりに準備できてよかったと思います。

あとは、普段全く新聞やニュースに興味がない私なので、トピックに慣れる必要がありどうしようかと悩んでいたところ、英語ファイルの一ノ瀬先生が、英検2次模擬100問+200問をライブ配信されるという神のような耐久イベントを実施してくださったので(下のYouTubeリンク)、そのポイントを単語カードにメモし、本番会場でもくるくると覚えるようにしておりました(一ノ瀬先生も別のYouTube動画で仰っていましたが、本番では待機時間も含めスマホはオフにせざるを得ないので、スマホアプリで管理するよりも、紙媒体に書いて持ち込むのがお勧めです。私は普段電子派ですがこの時ばかりは紙を活用しました)。単語カードには、理由や例などのポイントやキーワードのみを英語でメモっておきました。文章で暗記するのは労力がかかるのと、本番で微妙に異なるQが出た場合にリカバリがしにくい、暗記したはずの文が思い出せずパニックになる等のリスクがあるため、私としてはなるべく避けるようにしておりました(但し、これをやる前提としては、言いたいことはとりあえず瞬時に何でも簡単な単語を使いながらで良いので英語で言えるというレベルにはなっておく必要はあるかなと思うので、一長一短ですね。)
受験"後"にひょーどるさんの2次対策noteを買ってたことを急に思い出して読み返してみたところ、同じく「スピーチを暗記するくらいなら落ちた方がマシだ。」って書かれてました 笑。このnoteはとても面白いのでぜひご購入ください。受験前にちゃんと読んでおけば良かったと後悔しています。

以下、私の2次対策テンプレです。

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本番

さて、本番なのですが、英検2次本番のイメージが全く分からなかった(立ってスピーチするのか?や試験監督との距離とか、ドアの開け方とか、椅子の座り方とか)ので、YouTubeで英検1級 2次のキーワードで動画を検索し、イメージできるようにしておきました。特に私が気になっていたのが腕時計の持ち込み(私は英検に不慣れなので2分を測りながらスピーチしたかった。「体が2分を覚えるまで練習」は私には無理なので)だったのですが、こちらは特に制限がないようだった(普通のアナログ時計なら)ので、秒針が見やすいアナログ時計を手首の内側を表にしてつけて会場入りしました(そうするとトピックカードを持った状態で秒針が見えるので、とても簡単に2分の時間管理ができます)。英検の規定に、「時間を測定する機器」は禁止になってたかと思いますが、普通の腕時計の装備については禁止事項とは解釈されないかなと思いました(保証はできません)。

トピックカードですが、てっきりみんな緑と思い込んでたら黄色だったのでややびっくりしました。そして、カードが巨大なことにも驚きました。

本番冒頭の自己紹介ですが、「これまでドラマを教材として英語の練習をして今に至っているので、客観的な証明が欲しいため英検を受けてみました。とても興奮しています。」という感じでした。その後「どうやって来たか?」聞かれたので、「電車だけどコロナの影響でここ1年間どこにも行ってなかったので久しぶりにこんな長旅ができて感激です。」と答えました。あと海外経験も聞かれましたね。「無い」と回答しました。その後、トピックカードを捲るよう指示されたので従いました。トピックは下から順に確認したのですが、結局1番上のものが最も話しやすそうだったので、15秒くらいかけてトピック決めて、残りの45秒は理由2つと例2つをざっと考えました。この際特に英文などは思い浮かべず、ポイントだけ決めました。スピーチ自体は上のテンプレのままでいける内容で(というかテンプレをはめられるトピックを選んだ)、時計みながらほぼテンプレに記載の時間配分のコントロールもできて、正直ほっとしました。

その後すぐ質疑応答が始まりました。質問は5つ。ざっくりこんな感じでした。興奮状態だったので、超早口で全部やってしまいました。思い返すともうちょっと落ち着いて発音とか気を付けながらやれればよかったなとも思います。

1. スピーチ内であなたが言及された問題について、どのようなソリューションが考えれるか?(ネイティブ)
← 第三者機関を使用したcensorshipが有効ではないかと返答

2. そもそも言論の自由と規制は相反するのではないか?(日本人)
← 言論の自由は尊重すべきだが明らかに害のある情報については言論の自由の範疇外と考えると返答。

3. どうやって偽装を見抜くのか?(ネイティブ)
← コンテンツベースで一定のアルゴリズムは組めると思う。と返答

4. そのような懸念に対して教育的なアプローチについてどう考えるか(ネイティブ)
← 日本の教育現場での対応の実例を紹介し、すでに対応は始まっている旨伝えた。

5. 情報の誇張についてはどう考えるか?(日本人)
← 誇張をしフォロワーを増やすようなインフルエンサーの事例を紹介した(これはちょっとポイントずれた返答だったかも知れません)。

ここでタイムキーパーから「4分経った」の合図、試験管から"Perfect timing. Let's stop here. Thank you very much."という感じで、にこやかに送り出してくれました。とても感じのよい試験でした。


ちなみに質疑応答時、最初4つまでは比較的スムースに進んだのですが。最後の日本人の担当官からの質問がちょっとよく分からなかった(私の理解力の問題かも知れません)だったので、"I am sorry. Can you rephrase that a bit?" と言ったら、担当官が慌てて質問の途中で「あーー、あーー」って質問管とまちゃって、「やば、リフレーズ要求したらだめだったのか?」とこっちが焦りました。その後、しっかりリフレーズしてくださりましたが。結果無事合格していてよかったです。点数はどのパートも可もなく不可もなくの感じでした。

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その他メモ

2021年2月の受験時は、COVID-19対策がなされていました。事前に英検協会から送られてくるヘルスチェックを受付前に完了させ、スマホ画面を受付の方に見せる必要がありました。またアルコール消毒などの対応も必要で、私は2次試験集合時間の30分前に会場についたのですが、すでに受付は長蛇の列になっていました。集合開始の1時間くらい前につくようにしたらよかったと思います。TOEIC Speakingと異なり、ひとりずつ面接に呼ばれる感じになるため、遅めに行ってしまうと待ち時間が非常に長くなります。その間、周囲の緊張感の影響も受け、ドキドキの状態が継続します。私は10:15集合だったのですが、結局開放されたのは12:00を過ぎていました。ダイエット中で朝食は抜いていたため、かなりお腹がすいていました。帰り道にお肉とワインを美味しく頂いて家に帰りましたとさ。

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