かき氷頭にのっけて運んでください
とらちゃんが擦り寄るとらとら愛を知れしっぽは3時を向いてるけれど
木星が手のひらに戻り囁いた 水の国へはもう行かないよ
ケーキという 皿の上の建築を フォークで削る労働おやつ
ひとさじの涼しい愛を口に入れ アイスと名付けた空気を吐き出す
線香のぐるぐる見てた八月に佇むお前を置いていけない
もう声も顔も香りも忘れたの 幽霊にもなれないなんて
百年前に会った気がするのです
影を踏む いやがらせをする夏の日が こだます会議室の白壁
黒波に映るタワマン 生活の光が灯す CQCQ
わたがしのような犬が見上げてる 群青とあれは入道雲よ
死にたいと言ってたあの子の朝ごはん
クロックスは大体入るよシンデレラになれない君は片足預け
メルカリで旅立った本は一杯の ラーメンとなり再び現れ
水圧の強いホースで洗車する 擦れた音が鳴り響く街
てっぺんに照る太陽は影という 恐れを知らないあなたのようで