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「石の上にも3年」に縛られすぎて、苦しくない?

キャリアのご相談のなかで、本当は仕事をやめたいけれど、「3年経たずして辞めていいか不安で動けない」というご相談をよくいただく。

特に第二新卒と呼ばれる22〜25歳の年齢での転職者にこういった悩みが多くて、

・スキル、実績がないので自信が持てない

という理由で、なかなか仕事を辞めるという覚悟を決めきれず、悶々としながら働いている人をたくさん見てきた。

私自身も思い返せば、そうで、

私が転職活動していた時は若干まだ不景気だったし、自分のスキル面や求人環境の面でも、「次本当に納得のいく転職先が見つかるのか」わからず、不安で動けなくて結局1年くらいその状態で働いていた。(先輩が転職していったのをきっかけに、ようやく自分も動き出せた)

たまたま受けていたリクルートの面接で、「自分はほとんどスキルとかはないんですけど大丈夫ですか」と聞いたら、

「まだ若いから、スキル<スタンスとかポテンシャルを見てるので大丈夫」とハッキリ言われたことで「あ、スキルなくても大丈夫なんだ…」とホッとしたのを今でも覚えている。

そしてのちに、自分みたいな早期退職者と向き合うべく、リクルートで働くようになり、当時この得体のしれなかった「第二新卒の採用=ポテンシャル採用」って何なのか、考える時間も増えた。

「ポテンシャル採用」って何見てるの?

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多くの人は取り組んだことへの分かりやすくPRできる「結果」や、それっぽい「スキル」に囚われすぎて、本当に自分が頑張ってきたことを正しく自己認識できておらず、企業への伝えどころを勘違いしている人が多い。

その人のポテンシャルというのは、何かに取り組むにあたっての表面的な「結果・スキル」だけでなく、取り組むスタンスやプロセスの中にある

・どういうこだわりを持ち、どのレベルで行動したか(+自走できるか)

特にポテンシャル採用と呼ばれる第二新卒の就職においては、短期間での仕事での掘り下げだけでなく、これまでどんな価値観を持ってきた人なのか+エネルギーの総量を企業は見ている。

つまり、第二新卒層に期待したいのは、「会社とのカルチャーマッチ」「これからの伸びしろ」だ。

だから、今スキルや実績がなくても嘆く必要はなくて、きちんと自分の良さを理解してこれからの意向を伝える努力をすれば転職はできる。

それでも、「転職=逃げ」というイメージを持っている人も多くて、「辞めたいな〜」と思いつつ、転職する覚悟を決めきれず、今の職場に適応できない自分を責めて、心をすり減らしながら働く人もたくさんいる。

だから、

わたしって転職してもいいの?

と悩むあなたへ、一つの考え方として、簡単にまとめてみた。

①「自分らしさ」が今の環境で正しく生かされているか。

自分の良いところや個性がちゃんと健全に今の環境で発揮できているか。

過去夢中になってたり、頑張ってたり、充実していたな〜と感じていたときの自分を思い返して、「自分らしさ」を認識することと、その「自分らしさ」がちゃんと今の環境で発揮できているか というのは、今の環境がマッチなのか、ミスマッチなのかを考える 一つのバロメーターになる。

もし、何かが噛み合っていないなと感じるのなら、

②「自分らしさ」が噛み合っていない要因を特定しよう。

リクルートの調査でもあるように、働く喜びを実感できる要素として、以下図のような構成になっている。

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なによりもまず自分らしさを認識し、それを生かすことが大事なのだけれど、それ以外にも「自分らしさ↔仕事内容」「自分らしさ↔会社のカルチャー」「自分らしさ↔人間関係」などいくつかの要素と相性がある。

もしいまの環境にモヤモヤしているのなら、何が「自分らしさ」を発揮する阻害要因になっているのか課題を特定することがすごく大事だ。

③得意を伸ばそう。感情を殺さずに素直に選択しよう。

課題が明確になった際、その課題が、「自分の努力の範囲を超える場合」は転職を決断してもよいのではないかと思っている。

異動・配属、会社全体の風土・人間関係の改善など、自分次第でやれることはもちろんあるけれど、最終意志決定のボールは常に相手側にある。

やれることやったうえでそれでも難しいなら、自分が変わるか、相手を変えるか、労力×時間のコスパ、自分自身のキャリア形成も考えた上で、3年たたずして辞めるという選択もありだ。

やみくもに「3年」という概念に縛られて、自分にとっていつ役に立つのかわからない仕事を続けたり、「いつか会社が大きく変わるときがくるかもしれない」という根拠のない「いつか」に期待するのではなく、

自分が得意なことや、やりたいことを認識してそれを活かせるような環境で早く成果を上げるほうが自分にも会社にも社会にとっても良い。

また「現職でやれること、まだあるんじゃないか」と考えて動けなくなっている人も多いけれど、現職でやれることなんてやろうと思えば、何年働いてもどのポジションにいても、いくらでもある。大事なことは、その「やろうと思えばやれること」に対して、自分が本心から「やりたい」と思えているか が重要で、その努力をしてでも得たいものが今の環境にあるか が全てだと思っている。

<転職は逃げではなく、より良く働くための解決策>

誰しもが「自分らしさ」「可能性(ポテンシャル)」があるからこそ目の前の環境が合わなかったからと言って、自分がこの世の全ての選択肢に適応できないと悲観する必要はまったくない。

今の環境にモヤモヤしてるのなら、一度ゆっくりと一体自分らしさとは何で、何が今の課題なのか、次どうすればうまくやれるのか、解決策を考えてみてほしい。それをちゃんと満たす選択を自分の意志で切り開いていくことが転職だと思っている。

「石の上にも3年」とは言うけれど、いろんなものに囚われすぎて動けなくなったり、感情を失ってしまう人が多くならないように、働くことに希望を持って生きていく人が増えたら良いなと思う今日この頃😊

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1人で考えてみたけれど、やっぱり難しい!!!という方は、こちらへキャリア相談からしてみませんか?💕




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