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営業という仕事が話上手でストレス耐性がある人しかできない という勘違い。

最近キャリア相談に乗っていると、「営業やれるほど、話し上手じゃない」とか「ストレス耐性がない」と言われることが多いのですが・・・

私は今まで特別自分に対して「話し上手」とか「ストレス耐性がある」と感じたことがなかったので、そういえばなんで自分は営業という仕事を続けてこれたんだろうな〜とぼんやり振り返っていた。

元はというと学生時代、ダンスとか音楽とか自己表現する人たちに囲まれてきたからなのか、周りの友人は結構個性的で面白くて、私はいつも「なんでそんなオモロイこと思いつくんや😳」と感心する一方で、彼・彼女たちのようなユニークさやトーク力を死ぬほど「うらやましい」と思っていた側の人間だった。

ストレス耐性についても、受験や就活など人生の大一番はあまりうまくいってきてはないから(笑)、自分が「プレッシャーに強い」と感じたことも残念ながらあまりない。

だから「話すこと」や「キャラが命!」のようなイメージのある営業という仕事に学生時代はアレルギーみたいなものさえ持っていた。

ただこんな私でも続けてこれたのは、これはたまたま(本当にありがたい)しかるべきタイミングで色んな人が「営業という仕事において大切なこと」というエッセンスのようなものを注入しつづけてきてくれたおかげだと思っている。

だから今日はその内容を少しピックアップして簡単にまとめてみた。

①「知る」→「好きになる」→「諦めない」

これは恋愛でも一緒かもしれないけれど、いきなり人や会社、相手を「好きになれ」とか「絶対受注/目標達成しよう(付き合おう)」と言われても、いきなり全部をそこまで持っていくのは難しい。

ただ営業におけるすべての行為の始まりは、まず相手を「知る」ことから始まると思っている。

ちなみに、「知る」=「聴く」ことは、相手を理解しながらコミュニケーションを取らなきゃいけないので、「話す」こと以上に能動的な行為だ

では、営業にとっての「知る=聴く」って何だろうか。

・相手が何で悩んでいるのか、困っているのか本質的課題を理解する
・相手が話す内容を頭の中で映像化し、精度の良い問いをする
「なんとかしたい」と思えるまで良いところを探す

「相手のことを好きになれるか」は、全て「相手を知る」ことにかかっているし、「知る」は自らの行動であり、努力次第でなんとでもなる。

だから、営業において(恋愛においてもか?笑)相手に興味を持ち、「知ろうとさえしない」のは、ただの怠慢と言われてきた。

相手を知り、「なんとかしたい」と思えるまで良いところを探す→好きになるをとにかく徹底せよと言われてきたのだが、「好き」になってから大切なことは相手への「マメな対応」で関係を築いていくことだ

そして最後に大事なことは、相手が描きたいゴールまで絶対に自分が「諦めない」ことだと思っている。

「知る」は行動かつ努力。「諦めない」も自分次第。

だから営業にとってまず大事なことは、トークのオモシロさやノリと勢い(必要なときもあるが)というよりも、自分がまず相手に興味を持つことだったり、最後まで諦めずに信頼を勝ち取ることだと私は数々の偉大な先輩に教えてもらった。

② 「正しい」ことを「正しく」しよう。

営業にとって自分が提案するサービスの価値について、腹の底から信じきれいているかどうかはすごく大事だ。

自分たちが相手に提供しているものは、本質的に人や社会の為になるようなまっとうなサービスだと思えているかどうかちゃんと「自分で自分を納得させられているか」が、営業業績の肝だと思っている。

サービスの価値を信じられていないものを、相手にすすめることほどストレスになるものはないし、行動と努力がすべてである営業にとって、それが行動のブレーキとなって致命傷にもなりうる

だからまず自分が関わる事業の価値を心底信じられるように自分で自分を納得させられているかが大事なのだ。

サービスの価値が分かれば、あとは目の前のお客様のために「正しい」と思えることを着実にすべて行動していくだけだ。

昔尊敬する営業の神と呼ばれた先輩から、

売上を追うな。それは必ず後からついてくる目標達成率は顧客満足度だと思いなさい。」と言われたのを覚えている。

だから「営業にストレス耐性は必要ですか?」という問いに対してはベクトルが自分の目標や売上だけに向いているとそうなりますよね‥と話すことがある。

いかに相手の困っていることに思いを馳せてまず信頼を勝ち取れるかどうか、それができていれば必然的にお客様からリピートしてくださったり、紹介に繋げてくださったり、様々なチャンスが舞い込んでくる。「達成率は顧客満足度」というパワーワードは今でも私自身が大事にしている言葉だ。

③周到な準備が、勝利を制する

リクルート時代の恩師が、営業(仕事のスタンス)で大切なことについて
「Victory Loves Preparation 周到な準備が、勝利を制する」
という言葉を教えてくれた。

勝つためには運も必要だけれど、運だけでは「勝ち続けること」はできない。勝ち続けるには、常に前倒しで準備をしておくことが必要だと教えてくれた。

だから「Q末・月末で売上数字を追っている時点で自分の戦略負けだと思いなさい」とよく言われていた。

なんでも自分のありたい理想を実現するには、何かしらの障壁や予想外の出来事は起こるもの。

「いけるっしょ!」と思って、計画を前倒しにせず、日々をなんとなくこなして過ごしているようでは、何かしらのアクシデントが起こった際、結局その理想や目標に手が届かないという人たちを何人も見てきた。

「あとは祈るだけ」というくらい日々の商談、プロセス、達成までのシナリオにおいて、ぬかりなく前倒しで準備してきたかどうか。

得体のしれない「目標未達への怖さ」を抱えている人ほど、全部ベクトルを自分に向けて準備を徹底し、とにかくできることすべてをやりきろうと努力するだけで世界が変わるかも知れない。

それでもダメなときは、単純に自分の準備不足、実力不足、必要以上に自分を責めずに、また一から頑張り直せばいい

私はあまりそうは見られないけれど(笑)、結構心配性で繊細な人間だ。今まで営業という仕事でキャリアを積んできているけれど、いまですら先が見えない未来に怖くなるときもある。

その感情を否定するのではなくて、その怖さがなくなるまで努力するしか無いと思っているし、その「怖さ」を越えて力に変えて、諦めずに行動し続けた先に新しい景色が見れることも私は知っている。

営業の仕事は「話し上手」で「ストレス耐性がある」ようなタフな人しかできないのだろうか。私は決してそうではないと思っている。

自分の「繊細さ」や「弱さ」を理解し、力に変えて諦めずに行動し続けられるような人間らしい人こそ、本当は活躍できるのではないか。と思っている今日この頃。

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