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長男との旅-4月5日

この日の行程は、午前中に東大寺と春日大社を巡り、東京へ行くというもの。

朝早めにチェックアウトをしてホテルで荷物を預かってもらい、早速朝の散歩へ。

東大寺へ近づけば近づくほど、鹿との遭遇率が高くなるこのあたり。
自然豊かなカナダで生まれ育った長男も、その鹿の数と礼儀正しさには驚かされていました。
横断歩道を渡る鹿。
人と接近しても怖がらない鹿。

この時間はまだ朝が早く、鹿煎餅を売っているお店が開店前であったことから、見るだけに留めました。
長男は、何度も何度もビデオを回し、横断歩道を渡る鹿の様子などを納めていました。

大仏殿の拝観時間に合わせてゆっくり散歩をしながら、遠くに見えて来る南大門の大きさに長男はびっくりしていました。
南大門の柱の下の方。色が変わっている所は人が良く触れる場所。
そう考えると、この木造建築の大きさがわかりますよね。

大仏の大きさにも長男はかなりびっくりしていました。
忘れないように、必死になってビデオに自分が感じたことを納めていましたね。

大仏殿から二月堂方面へ

奈良はお坊さんの姿がとても絵になると思いました。

この階段の屋根のスス
それを長男に話をしました。
カナダのテレビでも日本のニュースで流れることがある行事。
その際の松明をもってここを駆け上がるということ。
一年に一度のそんな行事でも続けられていること、歴史の長さを感じていたようです。

若草山を抜けて

春日大社も参拝させていただきました。
灯籠の多さ、暗い中に置かれた、ろうそくの灯った灯籠。
人々の寄付によって収められている灯籠の数に驚いていました。

前日の京都の神社仏閣は、信仰よりも観光がメインに感じられたことを考えると、東大寺や春日大社は、紀伊山地の中でみた神社仏閣に近い感じがしたようです。人々の祈りという思いを感じていたみたいでした。

外人さんが鳥居の真ん中を通っていく姿をみて、長男は少し苛立ちを見せていることもありました。
ツアーガイドらしき人が居ながら、鳥居のくぐり方を教えていないことに関し、
「敬意をもって参拝する気持ちが無いのであれば、何のために来ているのか。」

様々な神社仏閣を巡り、特に紀伊山地での人々の信仰心を少しでも感じたのか、鳥居から入る時、出る時に端を通り、一礼をするのが当たり前になった長男としては、外国人の敬意を払う気持ちの無さにいらだったのでしょうね。

カナダではリスペクトということを幼稚園から教わります。
相手に敬意を払うこと。
これがないと、宗教的背景、文化的背景、食事的背景などなど、様々な部分で軋轢を起こしてしまう可能性のある移民国家カナダ。

リスペクトということを人一倍教わった長男にとっては、神道であるとか、仏教であるとか、キリスト教であるとかに関係なく、全てに対し敬意を払うべきであると考えたのでしょうね。

日本に来るまで、神社のお参りの仕方を知らなかった長男。

神々が宿ると思われる場所を巡るうちに、神社仏閣で敬意を払うことが当たり前に思えるようになったようです。


春日大社から奈良駅方面へ戻る際、ボチボチ鹿煎餅を売るお店が開き始めました。
私がまだ小学生だったころ、この鹿煎餅を従兄に渡され、鹿に追いかけられた記憶があります。
同じような体験を長男にもさせようと、鹿煎餅を調達。

一枚渡すと、すぐさま鹿が寄ってきて手から受け取りアッと言う間に食べてしまう。
長男はビデオを撮りながら、怖がらず楽しんでいる様子。

しかし、私が煎餅を複数持っていると鹿に気が付かれてしまい、結局小学生の時と同じように、鹿に追い立てられたのは私でした。
頭で小突かれ、時には着ている服を噛んで引っ張られ…

長男が数枚の鹿煎餅を鹿に食べさせたのに対し。
結局私は、鹿からの猛追に屈し、殆どの煎餅をあげることになりました。


一つ残念に思ったのは、外国人観光客が、持っている普通のお菓子を鹿に与えているということ。
人の食べる物には、食品添加物、つまり化学物質が多く含まれいていることから、鹿に与えると、鹿が病気になってしまう可能性もあるということ。

鹿は神の仕え

そんな考えがあることを知らないと、結局神の仕えに対し、体に悪い物を与えてしまうという、神に逆らうような行為となってしまう。
そんなことに気が付かない人達が多くいるということ。

VISIT JAPANで多くの外国人観光客を受け入れることは良い事ではあると思うのですが、その背後にある理解不足からくる弊害についても、バランスを取っていく必要があるとも思いました。

鹿煎餅以外を与える行為を禁止行為として、罰金チケットを切るということも考える必要があるのかもしれないと思いましたね。
10年後、20年後も鹿でいっぱいの奈良公園であってほしいと思います。

この日、朝食はまだだったので、近鉄奈良駅近くにある柿の葉ずしの売店で、たなか じゃない柿の葉ずしを試してみることに。
これは、個人的に分かれる所だと思いますが、私は たなか の酢の感じの方が好みでしたね。
長男は、何でも美味しく、「やっぱり旨い」を連発して食べていました。

和菓子。
カナダでも多少は食べることは出来ますが、本物の和菓子との違いを伝えたいと言う気持ちもあって、豆大福、ヨモギ餅、イチゴ大福を購入しました。

食べ掛けですみません。


長男があまりにも美味しいといって撮った写真になります。
餅の柔らかさ、餡子の甘さがとがっていない感じ。
その甘さとイチゴの酸味。
どれも唸っていましたね。

もっとも大衆的な和菓子でさえも美味しい日本。
まだまだ長男の知らない日本の味があります。


奈良から新大阪へ向かいました。
この日は先にも書きました通り、東京の実家へ行く行程なのですが、京都ではなく、新大阪へ。
JRを乗り継いで新大阪に向かいました。


これも食べかけでご免。

新大阪から新幹線に乗る。
その最に、新大阪で551を購入すると言うのも計画の一つ。
奈良や京都で購入出来るのでしたら、新大阪にまで行く必要は無かったかもしれませんが、新大阪の後にもう一つ長男が行きたい場所があって。
奈良からJRを乗り継いで新大阪に行く事にしました。


この写真で分かる方は分かると思います。

そう、新幹線の300キロ通過を見たい。
その思いを叶えるべく、わざわざ奈良から姫路へと新幹線で移動し、1時間半ほどの時間を姫路駅で過ごしてからの、東京へ。

外国人観光客が、猛スピードで通過する新幹線に驚く様子。
YOUTUBEで見る光景を、是非とも長男も見たいということでやってきました。

自分が乗っている新幹線が、外から見るとどれだけのスピードで走っているのか。その感覚の違いに驚いていましたし、YOUTUBEで見る外人の反応でもありました。

計7本の新幹線の通過を見終わった我々は、のぞみで東京へ。
551の豚まんも食べたことですので、姫路名物のアナゴだけ買って2人で分けました。

カナダではアナゴはなかなか食べる事が出来ないので、
「うなぎ?」
とその見た目から勘違いをしていた長男ですが、食べてみてうなぎとの違いを理解していました。

こんな日本でしか買うことが出来ない飲み物さえも、長男にとっては写真に残したいもののようです。

実家には夜8時過ぎに到着し、この日の行程を終えましたが、実家には
「夕飯はいらないよ」
と伝えてあったのに、コーヒーゼリーを出された長男は、ここでもまた食欲爆発を起こし、冷凍の餃子やらなにやら、色々と食べさせられていましたね。

二月堂での風景を映した動画に、長男が写っていたのですが、それをカルガリーの妻にLINEで送った所。
「長男は、日本の食べ物もたっぷり楽しんでいるんだなと感じた」
とのコメントが。

何を食べても美味しいわけですから、出されたら食べちゃうよね。





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