ハロウィンイベント

十月も末となると秋の夕暮れも日に日に色濃さを増してきている。そして、冬の訪れも予期させる冷たい風が入れて入れてと言うみたいに叩いてくる窓から差し込む橙に照らされた教室の中、ヒフミは手持ちの端末に視線を落としていた。ブルアカ 白洲アズサ コスプレ衣装

 「今年のハロウィンイベントは……なるほど、この通りがメインで」
 室内にはもう自分だけと独り言もだだ漏れに。数日後に差し迫ったトリニティ自治区内でのハロウィンイベントの公式サイトに目を通し終えて端末を置くと、ヒフミは「んー」と大きく伸びをする。そして、帰ろうといつものペロロバックを持とうとしたら、ちょこんと机に手を乗せて小さな体を脇のスペースにすっぽり収めてしゃがみこんでいるアズサの顔を視界の端に捉えたのだった。
 「はぅあ、アズサちゃん!? なんでそんな所に!?」
 「ん、やっと気付いた」
 椅子を大きくガタッと鳴らしてオーバーなくらいに驚くヒフミの反応にもアズサは表情を変えることなく、机に乗せていた頭を持ち上げてやれやれと左右に振った。ブルアカ モモイ コスプレ衣装
 ひょこっと手と頭だけを机の上に見せている姿は巣穴から顔を覗かせた小動物みたいなミニチュアな可愛らしさはあったけれど、知らない間にいられてもびっくりするだけらしいと学びを得ながらヒフミはすぐには鳴り止みそうにない胸を押さえている。
 「もう、あんまりおどかさないでくださいね」
 「うん? おどかしたつもりはない。声をかけても反応がないから何をしているのかと思って」
 「あっ、そうでしたか。気付かずすみません」
 アズサにきょとんとされてヒフミは「あはは……」と頬を掻く。最初から一人きりではなかったみたい。

「気にしてない。ただ、熱中するのはいいけれど最低限の注意力も残しておかないと何か足を掬われることもあるかもしれない。それで、ヒフミが熱心に眺めていたとなるとモモフレンズのグッズ情報か何か? だったら私にも教えてほしい」
 「いえ、そちらは今日のところは特にはでしたから今度のハロウィンイベントの情報をちょっと」ブルアカ ミドリ コスプレ衣装
 ハロウィンと聞かされてアズサはピンときていなさそうにまばたきをする。それを見てなんとなく察したヒフミに投げかけられたのは思った通りの言葉だった。
 「……ヒフミ、ハロウィンって」
 「アズサちゃん、もしかしてハロウィンのこともご存じなかったり……」
 「むっ、その目をやめてほしい。私を何も知らない子どもみたいな目で見るのは先生くらいにしておいてほしい」
 先生ならいいんでしょうかと思いながらもそれはそれと置いておくことにしたヒフミは腰に手を当てると、ピンと指を立てる。

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