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ひまりの言う“出会い”とは意味が異なるだろう

「ひーちゃんほどバンドリ! Afterglow 羽沢 つぐみ コスプレ衣装「恋する乙女」って言葉が似合う人もなかなかいないよね〜」「だな」中学の頃の「高等部にカッコイイ先輩がいるらしい」から始まったひまりの瀬田さんへの憧憬。その様子は見ていて逆に清々しいくらいだった。「高校生にもなったんだし、私だけじゃなくてみんなの話も聞きたいなー」「恋愛の話?」「もちろん!」ああ、これは面倒くさいパターンに入ってしまった。自分が恋する乙女だからか、人一倍色恋に敏感なひまりは早速目を輝かせていた。「つぐは気になる人とかいる?」「私は……いない、かな」 頬をかきながらそう返すつぐみにひまりはしつこく絡む。よく分からないけど、こういう話はなかなか素直に出来ないものじゃないのだろうか。「ひーちゃんデリカシーなさすぎ〜」「私たちの仲なんだしいいでしょー? そういうモカはどうなの?」「モカちゃんはパン命ですので〜」「もう!モカはいっつもそればっかりなんだから」ひまりからの質問に戸惑うこともなく、モカは両手に抱えた大量のパンを示した。恐らくあれ全てが昼休みに食べる分なのだろう。言いながらまた一口頬張っていた。「巴はいないだろうし……」「まあその通りではあるけど適当すぎないか?」巴は聞くまでもないといった様子でぐるりと見渡す。この調子だと次は恐らく。「蘭は?出会いとかあった?」「いや何も」「即答!?」ひまりはあたしと目が合うと、小さな希望を込めた眼差しでそう聞いてきた。溜めることなく即座に返すと、やっぱり……と肩を落とす。やっぱりなら聞かない方が良かったんじゃないかと思う。彩さんとの出会いはあったけど、ひまりの言う“出会い”とは意味が異なるだろうから言わないでおいた。「もう、私はみんなと恋バナがしたかったのに……」「というよりひーちゃんが騒がしいだけでしょ〜」「もう少し静かだと助かるかな」「もー!二人とも!」モカに続いてあたしも苦言を呈する。ガルパ RAS ロック コス衣装苦笑いを浮かべる巴の横でひまりはまたも膨れた顔を見せていた。

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