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にゃむ❤️の『看護まがじ〜ん』

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30年以上、自分のスタイルでやりたい看護を自由にのびのびとさせて頂いています。緩和ケアや認知症に関する記事が主になるかなぁと思います。
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2019年5月の記事一覧

苦しいときの「希望」とは

もし、明日から体が動かなくなったらどうだろう。 とても辛い質問。 辛い質問なんだけど脊髄損傷のように事故でこのような現実と直面している人がいるのも事実。ある日を境に突然生活が大きく変わってしまう。 脊髄損傷だけではなく、事故で脳挫傷の後遺症でご自分では動けなくなったかたもいらっしゃる。 以前、50歳代男性の脊損(脊髄損傷)の患者さんに衝撃的なことを言われた。 「あの頃は死ぬことばかり考えていた。だからリハビリは、自殺をするためにやっていた。包丁が握れなかったんだよ。僕た

劣等感と優越感って

人は、なぜ優越感や劣等感をもつのだろう?誰かと誰かを比べるというのがあまり好きではない。いや、あまりどころか・・・結構な嫌悪感がある。 この誰かと誰かを比べる行為の始まりは、何気ない小さなことだったかもしれない。でも、その小さなことが、劣等感や優越感をそれぞれの人の中に芽を作ってしまい、知らず知らずの間に成長させてしまうことになるのだろう。 ・・・・・・・・・・・・・・・ この劣等感と優越感を思う時。いつも思い出してしまう人がいる。 病院で働いていた頃、同僚の間では、対

人の痛み・辛さを知る

「痰が出なくて息苦しいみたい」とYさんの奥様からの緊急電話が鳴った。 救急車要請は恐らく必要ないだろうと判断した。とりあえず私が到着するまでいつもの酸素量より少しだけ上げて待って頂くよう説明した。 こんな時は、本当に救急車をすぐに呼ばなくていいのかを咄嗟に判断しないといけないのでいつも緊張する。 病院に勤務している時には、すぐに医師を呼べたのでその点で言うなら看護師への重責は幾分ましだった。 丁度、その時、近くのお客様を訪問していた私は、救急車モードで自転車を走らせた。 ・