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好きな船を二次元の世界から自力で連れ出したいおじさんの奮闘記

船、美しいですよね(小林製薬)

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船は水に浮かんで走るため、できる限り抵抗は減らしたい。でも、貨物や人を載せるスペースはできるだけ大きくとりたい。しかし、航路や用途、法律などによって船の大きさや構造に様々な制約が課せられてしまう…

そんな有象無象のあらゆる制約が船の三次元的な複雑な曲線という形で表れれております。

その三次元的で複雑な曲線が船の美しさを決定づけているのでありますが、いざ船の模型を作ろうと思ったらこれが手ごわいのです。

船の模型を作るには、まずもととなる設計図が必要です。

船の設計図としてまず思い浮かぶのが一般配置図(General Arrangement)で、船のデザインやレイアウトを示したものです。ググっただけでも客船やタグボート、タンカーやコンテナ船などいろいろな船のものが出てきますので、「やったー!これで模型が作れるぞー!」と小躍りしてしまいます。

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しかし、一般配置図はその船がどのような三次元の曲線で構成されているかを示したものではありません。

船体がどのような曲線なのかを知るには、別に船体線図(lines)という図面が必要になります。

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これは地図の等高線や病院のCTスキャンのように、断面ごとにどのような曲線かを示したもので、これがあれば船の形が分かります。

ところが、船体の曲線というのはそれぞれの船や造船所の心技体の結集のようなものらしく、おいそれと公開されるものではないようです。
実際に、「船体線図」とググってみても目当ての船のものがズバリ見つかる希望はほとんどありません。

そのため「もうフィーリングで適当に作ることにしますわ…」と諦めるか、
なんとかして自分で模型のために線図を起こさなければなりません。

そこで「一般配置図からムリヤリ曲線を読み取る」ことにいたしました。

さいわい、参考になりそうな一般配置図が見つかっていたので、側面図と上面図を一定の間隔で区切り、そこから各層の点を見つけては拾い、その点を通る自然な曲線を探す…という方法(説明がヘタクソなのでうまく言葉にできませんが…)を繰り返しました。

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するとなんだかそれっぽくなってきました。

これをもとに厚紙を切り出し、組み合わせて骨格を作ると、

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こんな感じになります。(船に見えてきました!やったー!)

あとは、この骨格に肉付けしていくと、船の模型が完成します。

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現在のところ、このような方法で船の模型を作っております。

資料の探し方や解釈、模型の作りかたについては本当に素人ですので、
アドバイスや叱咤激励をいただけると幸いです。

三次元、手ごわいですよね(小林製薬)


追記:鉄道・運輸機構の船舶共有建造サイトで一般配置図が提供されていました。眺めているだけで鼻血が出そうです。 https://www.jrtt.go.jp/02business/Vessel/vessel-provide.html

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