庭の芝生。目覚めのタイミングに教えられたこと
冬越しした芝生が目覚めていくタイミングでの手入れは初めてだ。
昨年の5月末に業者から引き渡しをうけた。つまり、今年の5月までは新しいこと尽くしの作業になる。
冬から春にかけて、必要な作業は案外多い。
天気予報を気にかけて毎日の作業をしていたつもりであったが、昨日は全く家の外に出ることがなかった。
ここしばらくの間、芝生の手入れとしては雑草抜きをしていた。作業の間、目線は手の届く範囲。
今日、作業の合間に、ふと全体に目をやってみた。すると、新芽が多く出ている部分と、そうではない部分にはっきりと違いがあった。
芝生の場所によって春の目覚めのタイミングが違うようだ。
その違いは何だろう?
疑問を感じた私は、冬のはじめの頃の記憶を辿ってみた。
最初に目覚めてきている芝生のあたりは、一番最初に冬眠をはじめたところだった。急激に色が変化したため、「本当に枯れたのではないか?」と心配になったほどだ。
その界隈は、猫の通り道のど真ん中であった。猫の糞尿による傷みも激しかったところ。猫派の私も少なからず猫たちを憎たらしいと思ったりしたのだ。
けれども今、一番最初に冬枯れした部分の芝生が先頭を切って「春の目覚め」を迎えている。
猫の糞尿で傷んでいた部分にも青々とした新芽が顔を出しているようだ。
最初に冬枯れになった箇所から春を迎える。
現実を潔く受け入れる賢明さを教えてくれているかのようだ。
進んでいこう、流れに身を任せて。