「生まれてきてよかった」と思える日まで
3人きょうだいの真ん中っ子。
幼き日、祖母から「あなたは要らない子として生まれた」と告げられたことで、心に闇を抱えて育った私は、生きていて申し訳ないと思いながら大人になった。
「生まれてきてよかった」なんて思える日がくるとは思えなかったが、それは、生まれてきてよかったと思える日まで生きていないだけのことだったのだ。
生まれてきてよかった。
50年以上も生きなければ、それを感じることはできないなどと、思春期の頃の私は想像だにしていなかったのだ。
◇◇◇
思春期の頃に