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『シェイク・ユア・マネー・メイカー』30周年記念ツアー前のクリスのインタビューを聞いてみた

アメリカとカナダにはシリウスXMラジオという、通信衛星によるデジタルラジオサービスがあって、新車を買うとそのサブスクリプションの3か月お試しがついてくることがあります。

5月に車を買った我が家にも、サブスクがついてきたので、お試し期間が終わった後もそのまま続けることにしました。アプリもあって、携帯やPCにインストールすれば、家にいても聴けるとわかり、、、。

それでたまたまエディー・トランクさんという、HR/HM音楽ジャーナリストの方のポッドキャストでブラック・クロウズのクリス・ロビンソンがインタビューを受けているのを発見し、さっそく聴いてみることにしました。

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本来ならば、去年に計画されていた「シェイク・ユア・マネー・メイカー」のリリース30周年を記念したツアーですが、当然のことながら延期となり、現在全米中を回っているブラック・クロウズ。

私も発売当初はこのアルバムは聴きまくったし、大好きなバンドでした。ですので、デビューアルバムをフィーチャーしたツアーということで、胸が躍りましたね。インタビューは、このツアーが始まる直前でリハーサルなどの準備をすすめているところ、というタイミングで行われました。

長いキャリアの中でなぜか機会に恵まれなかったので、ずっとインタビューしたかった、と語っていたエディーさん。そして実はクリスとの共通の友人もいたことにも触れていました。

まず第一印象としては、クリスはなんかすっごく吹っ切れてる!もともとおしゃべりで明るい人ですが、家からのリモートでインタビューに答えていたせいか、リラックスしていました。途中、飼い犬が吠えたり、玄関ブザーが鳴ったりしてて可笑しかったです。

去年ツアーをやる気満で準備していたところへ、延期が決まってしまい、この間どうすごしていたかと聞かれて、クリスは、読書量が2倍になった、フランス料理を家でつくってみたり、もちろん音楽もたくさん聴いたと言っていました。

そして空白の時間は、家族との絆を深めるのにも良かったと言っていて、とくに弟のリッチとは「ステージ上でもオフステージでもレストランでも、よくケンカしてきたけど、一緒に曲を書くことは、俺たちの芯で、これだけは揺るがなかった。今は、兄弟として、バンドメンバーとして、ソングライターチームとして、とてもいい状態だ」と言っていました。またこの間、新曲を20曲ほど書いたそうです。

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最初のアルバムの後、いろいろと実験的なこともやってきたけれど、30周年記念にあたって「シェイク・ユア・マネー・メイカー」を作っていた頃のロックを見直すことになった。ロックンロールがもたらすパワーや未完全さなど、ロックンロールの好きな点すべてに再びフォーカスするようになったということでした。

そして去年、11歳のお子さんと車で旅をしたときに、「うちの子はガンズが好きなんだ。俺はずいぶん長い間、アペタイト・フォー・ディストラクションを聴いてなかったんけど、このアルバムを全部最初から最後まで聴こう!ってことになって、道中で子供と聴いてたんだよ。もうこのアルバム、サイコーだよな、聴いてて凄い楽しかったよ~」と。

え?クリスが、ガンズを褒めてる。。。ってびっくりしたけれど、そのあとに続けて、

俺たちみたいな古い人間にとって、ロックンロールというものは、コンプライアンス(順守)じゃなくてデファイアンス(反抗)なんだ。ロックンロールは完璧じゃなくていい、完璧を必要とするのは橋やダムを作るときなんかだよ。まぁ、どんなジャンルの音楽でも良いけど、とにかく誠実で情熱がないとね。空気感、エネルギー、バイブが重要。

って言ってて。もう、ほんとおっしゃる通りですと思ってしまいました。

他にも、子供の頃にエース・フレーリーのソロアルバムを買った理由、ロバート・プラントに会った時の事、なんでジミー・ペイジと音楽的にも友人としてもすごく気が合うのかなどを語っていて、エディーさんとの共通の友人だったクリス・ロビンソン・ブラザーフッドに在籍していたニールさんの話などもありました。

ツアーについては、7月28日から、9月25日まで続くようです。インタビューの時点では、ヨーロッパへ行く予定にしていたみたいですがキャンセルされています。ツアーの内容は前半1時間に「シェイク・ユア・マネー・メイカー」の曲順まんまで演奏し、その後にそれ以外のアルバムからの人気の曲を演奏するそうです。(バンド初期の他のメンバーがツアーに参加しいないのはわけがあるとは思いますが、まぁ仕方ないですね。)

おまけで嬉しかったことと言えば、前座のバンドとして一緒にツアーを回っているのが、ダーティー・ハニー! 最近のバンドであまり気に入ったのがなかったのですが、たまたまこのバンドは「いいわ~」と思っていたら、ブラック・クロウズの前座に起用されてめちゃ嬉しかった。マネージャーさんがクロウズと同じと言っていました。納得です。

「このバンドのマークはとてもいいボーカリストだよ、バンド名に似合わず、みんなクリーンだね!昔はエアロスミスやいろんな大物バンドが俺たちを前座に起用してくれたから、俺たちも同じようにいいと思った若いバンドを応援していきたいんだ」と言っていました。

さて、肝心の30周年記念のリイシュー盤なのですが、私はまだ買っていません。リマスタリングされたそうですし、特典欲しさに買うかもしれません。(追記:記事を書いた数日後に、地元のレコードショップで買いました!)

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インタビューでは、ツアー前のクリスの様子、そして今現在どんな心境でブラック・クロウズを再始動させたのかが分かってスッキリしました。昔取った杵柄で単に金儲けしているんだろってやっかむ人もいるかもしれないけど、私はあまり気にならないです。むしろ、彼らがまたロックンロールへの愛を再び思い出して原点に戻ったことの方が嬉しいですね。

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