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【E minor】で「恋は雨上がりのように」のその後の店長の気持ちを書いた曲を作った話 「雨は恋衣のように」

私は「恋は雨上がりのように」の熱烈なファンである。
コロナ禍、まだ私が現役教師だった頃、夏休み明けにいきなり凹んで放心状態でテレビに向かい、たまたま見つけた配信タイトルにボタンを押し…

一気に見始めて7話で涙腺が決壊した。

そんなこんなで翌日辺りには学校で書店に在庫確認の電話を入れていたのである。しかし!!
「あの…『恋は…』の単行本はありますでしょうか…?」
「はい?」
「えと…『恋は…』」
「なんですか??」
「恋…」
「恋しているんですかあなた!?」
「」
とまではいかなかったが、かなりタイトルを伝えるのが恥ずかしかった思い出がある。


イメージアーティストについて

私は2013〜2016頃の土岐麻子さんが大好きである。
「HEARTBREAKIN'」「Bittersweet」の2枚はオレにとって30代に突入した頃の神アルバムだった。
名古屋、大阪、東京でライブも見させていただいた。
あの唯一無二の丸い歌声。
音楽全体を包み込むその声を十二分に堪能させていただいた。
当時は不惑を迎えられた頃で、歌詞にもその影響が多分に出ておった。
自分もついに不惑を迎え、当時の土岐さんの姿を思い返しているという、少し感慨深いものがあるのですが、まだ40という自覚が一切ないのでそれはまた別の機会に。

特に意識した曲は「僕は愛を語れない」である。

とにかく上品な曲である。
そして急がない。テンポが遅いというのもあるが、音に隙間があってたっぷりと味わいながら浸れる曲である。
まさに大人の余裕。

今回の曲では「Beautiful Day」のようなポップさを前半で表現しながらサビはバラードといった形に仕上げた。

ミックスはあんなにきれいにできないけど…

世界観について

まずは「恋は雨上がりのように」の説明をせねばなるまい。
読んだことない方向け。
原作・眉月じゅん(私と一歳違い!)。
舞台は現代、初夏。川崎市や横浜市の辺り。
高校2年生の女生徒・橘あきらはファミレス「ガーデン」でアルバイトをしている。
クールな見た目で周りからは無感情に見られることもしばしば(恋の相手にも)。
そしてあきらは同店店長の近藤正己(45)に片想いをしている。
女子高生が。45歳に。

きっかけは、陸上部の練習中にアキレス腱の怪我をしたことに由来する。
診断の結果、競技への長期離脱を余儀なくされ、傷心のまま入ったガーデンで、近藤からの接客で、彼に興味をもつようになり、同店でのアルバイトを決意…

というのが大筋なんですが。

物語が進んでいくと、店長の近藤にも若かりし日より目指していた小説家という夢があった。働き、結婚し子どもができ、離婚し、いつしかそんな夢も過去の話…というところに夢半ばで立ち止まったあきらと出会う。

お互いを思う感情やそれぞれの夢に対する気持ちが徐々に変化していき、ラストを迎えると。

オレが作品に出会ったのが36で、実際おじさんに近づいていて、既に40になって。どう考えたって店長寄りに読んでしまうんですけど。
そしてスーパー安定職の教員まで退職して夢追い人となり。
オレはその後の店長なのか…? あ、結婚歴も子どももありません。

なのでそんな一夏の出来事から、店長の気持ちを手繰って歌詞を書き上げた。

augに赤線入ってんの笑える

「恋衣」…心から離れない恋を、身につける衣にたとえていう語。
(goo辞書より)
imaseの曲ではない。


完全に店長発信の歌詞ですよね。
漫画の台詞やら原作に登場する作品の言葉も多分に引用しましたね。

ロケについて

待ちました!雨を。
なかなか今年は梅雨入りしんもんでずっとやきもきしてましたが。
やっと6月後半に梅雨入りして即ロケ実行しました。
川崎市は元住吉駅付近のアニメの聖地を巡りながら。
公園に行くまで結構歩きましたよ。
20分ぐらい歩いた気がする。
駅でいきなりブレーメンの像みて「おおっ」てなって。
あそこの「パピー」てカレー屋さん安くでどらうまいっすよ!!

サラダとドリンクまでついて1160円!

最初の方であきらが店長に告白して、後日車で駅まで送ってもらうシーンが好きなんですよね。
あきらが暴走して車内で「わたし店長が好きなんです!!」て叫ぶとことか。
んで慌てて店長がちょっと公園で休憩しようっつって寄ったとこがMVで向かったところです。

黄色の方向に店長たちは向かったと思われる

今回日吉駅へは行かなかったけど、横浜行くときによく名前は耳にしますよね。

しかしいいところでしたね〜…
公園付近は丘になっていて、元住吉や武蔵小杉方面のマンション群がよく見えるんですわ。
矢上川沿いをガスト(ガーデン)の方まで歩いていって、ちょっとだけ寄って、

ホールにロボ店員さんがいるのはもはや常識

帰り方がわからんくなって(マップ見たら駅が近くに全然なかった)、若い女性の店員さんに聞いたら、ちょうど会計していた主婦の方に「バスで元住戻れますよ〜」と教えていただいて。
店の前がバス通りになってるんですよね。近くに川崎市のバスの営業所もあって。
んでバス停行って行き先とか見るんですけどやっぱ不安なのでちょうど居合わせた淑女に「これ駅行きますかね?」と尋ねてみると、丁寧に時間まで教えてくださり、川崎の皆様の暖かさを感じました。

最初に元住吉着いた辺りでもうほとんど雨止んでて、歌のシーンなんかもケツ濡らしながらもなんとか録れて、雨上がりの青い空も録れて…
あの時「行くぞ!」と決断した自分を褒めたい。
どら疲れて帰って翌日寒くて4時半に起きたけどいいのだ。

ぜひ「恋は雨上がりのように」共々、「雨は恋衣のように」もよろしくお願いします!(もうタイトルで混乱しておる)

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