ヤマダの折り畳み扇風機のいいところとそうでもないところ

少し前に話題になっていた、ヤマダデンキの折り畳み扇風機。

話題になった割に誰もレビューとかしていない気がしたので、私こと人柱が、半月程度使ってみてわかった、いいところとそうでもないところをご紹介します。

いいところ

折り畳める

この扇風機最大の、そしてひょっとしたら唯一のストロングポイント。支柱部分を伸縮させてたたむことで、抱える程度のサイズまで小さくして保管することができる。

出典:ヤマダウェブコム製品販売ページ
出典:ヤマダウェブコム製品販売ページ

扇風機の効果は十分すぎるほど分かっていても、シーズンオフのあまりの存在感の大きさから、購入に二の足を踏んでいた自分にとって、これは非常に嬉しい。似たようなものとしてサーキュレーターは持っていたけど、扇風機とは風の当たり判定が全く違うので、涼をとるものとして常用するには正直厳しかったところがある。扇風機が使えるならそのほうが断然良い。

低い高さで使える

折り畳めることの副次効果として、一般的な扇風機にはない「低さ」で使うことができる。構造上、羽を下に向けることができないので、その補完機能的な位置づけでもあると思う。

たとえば横になっている時などに、一般的な扇風機の高さでは風がリーチしないこともあるので、ここまで割り切って下げられるのは良い。見た目もちょっと面白い。

充電式ではない

実は折り畳み式の扇風機って、それなりの種類が市場に出回っているんだけど、そのほとんどは可搬性を重視した充電式だったりする。扇風機にそうした機能を必要としていない者からすれば、単純にコンセントにつなくだけで使える、普通の扇風機として動作するのはありがたい。
日本で展開していないメーカーの製品の場合、バッテリーを搭載した電化製品は捨てる時に結構困ったりもするので、そうした心配がないのも○。

DCモーター搭載

安い扇風機に比べて省電力で静からしい。比較対象が自宅にないのでなんともいえないけど、8段階の風量のうち、3くらいまでであれば動作音はそこまで気にならない気がする。5くらいになると「まあ、この風量ならモーター唸るよな……」という感じ。

そうでもないところ

見た目が安っぽい

「1万円で買った」と思って見ると、その作りはお世辞にも値段なりとは言えず、結構安っぽい。ファンのカバーは完全にプラスチッキーで、手持ち扇風機をそのまま巨大化させたような質感。家電というより雑貨と呼んだほうがより適切そうな感覚さえあって、モノに「値段相応のクオリティ」みたいなのを求める人には、かなり厳しいところがあると思う。

支柱部分を触ると揺れる

機構上どうしようもないのだけど、一般的な扇風機に比べると、支柱部分を触ったときの安定性が低く、ゆらゆらしやすい。普通に使っていたら触るような部分ではないので、ただ使う分には問題ないのだけど、よろけてぶつかったりしたら、そのまま壊れてしまいそうな脆さがある。小さな子供が出入りしうる部屋では使うべきじゃないと思う。

取扱説明書がWebで参照できない

これはこの扇風機特有ではなく、おそらくヤマダオリジナル製品全体の問題。取扱説明書が紙である必要性を感じていないので、メーカーサイトから落としたPDFをまとめて保管しているのですが、販売ページはあっても製品自体のページが存在せず、取扱説明書などを参照することができない。そのため、手元の冊子をバラして自炊しないといけないのが地味に面倒で、まだ手を付けられていない。ここは本当にどうにかしてほしい。

首振り機能を使うとベース部分がスイングするので「そこ首じゃなくね?」と思う

これはただの言いがかり。「スイング」とかでもよかったと思うんだけど。

結局、どうなの

1万円するそこそこ高い扇風機だと思うと、正直、物足りない部分は結構ある。だけど「折り畳める」という一点だけで、ここで思いつくすべての欠点を粉砕できる。小型猫の額に暮らす者として、生活の中で「扇風機を買う」という選択肢が生まれたことの価値はあまりにも大きい。
なので、「収納スペースに事欠く人専用のピーキーなガジェット」として、折り畳めることの一点に価格なりの意味を見出せそうな場合に限り、強烈にお薦めです。そこそこ以上の広さの家に住む人が、構造に惹かれて購入すると、不満のほうが際立ってしまうと思う。

私はめちゃくちゃ満足しています。つまり私の部屋は狭くて暑い。

参考:OEM元が同じっぽい製品との比較

実はamazonに、OEM元が同じと思しき扇風機が普通に売っている。

レビューなどから参照できる範囲で、これとの比較についても触れておきます。

ヤマダのほうがよさそうな点

  • ACアダプタが日本仕様 (amazonは汎用コンセントと日本向けアタッチメントの組み合わせ?)

  • 本体とリモコン操作が物理ボタン (amazonはタッチ式のみ)

  • 5000円くらい安い (←超重要)

amazonのほうがよさそうな点

  • 風量が10段階 (ヤマダは8段階)

  • センサーによる風量調整機能あり

  • 蚊よけ機能あり (なにそれ?)

  • バッテリー搭載でコードレス利用可能

おそらく、ヤマダのほうがOEM元のモデルが安いのだろう。個人的には追加機能に5000円出すほどの魅力を感じないので、特別な理由がなければヤマダでいいと思う。

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